山下達郎「SOFTLY」(Amazonより)

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音楽プロデューサーの松尾潔氏と、芸能プロダクション「スマイルカンパニー」とのマネジメント契約が終了したことをめぐって、ミュージシャンの山下達郎さんが2023年7月9日のラジオ番組「山下達郎の楽天カード サンデー・ソングブック」(TOKYO FM)で語った内容が波紋を広げている。

そんな中、「ネオ昭和」を掲げて活動するインフルエンサーで、昭和歌謡プロジェクト「ザ・ブラックキャンディーズ」メンバーの阪田マリンさんが10日、「私は何があっても山下達郎さんの音楽を聴くのをやめる事はできないなぁ だって音楽に罪はないもん」などとツイッターでつづった。

「ネットや週刊誌等で色々と書かれております」

スマイルカンパニーをめぐっては、松尾氏が7月1日のツイッターで「15年間在籍したスマイルカンパニーとのマネージメント契約が中途で終了になりました。私がメディアでジャニーズ事務所と藤島ジュリー景子社長に言及したのが理由です。私をスマイルに誘ってくださった山下達郎さんも会社方針に賛成とのこと、残念です」と投稿していた。

スマイルカンパニー側は5日、小杉周水社長の名義で、「契約終了直後に、松尾氏がTwitterで弊社所属の山下達郎の名前にも触れてツイートを行ったことが各方面で取り上げられておりますが、今回の契約解除は、松尾氏によるこれまでの社内外での言動等に鑑み、弊社代表である私自身の判断により、松尾氏との協議の上、合意により終了することとなったものです」とする声明を公式サイト上で発表していた。

この発表では、9日放送のラジオにて「山下達郎本人より大切なご報告がございます」と説明。山下さんは番組中盤で、「私のオフィススマイルカンパニーと業務提携をしていた松尾潔氏が契約終了となり、そのことについて私の名を挙げたことで、ネットや週刊誌等で色々と書かれております」と切り出し、自身がSNS等での発信を一切行っていないことから、ラジオで本件について説明すると語った。

「きっとそういう方々には私の音楽は不要でしょう」

山下さんは、松尾氏とスマイルカンパニーの関係について、「彼から顧問料をいただく形での業務提携でありましたので雇用関係にあったわけではない」「彼が所属アーティストだったわけでもなく、従って解雇には当たりません」と説明した。

契約終了の判断を行ったのは社長であり、自身は無関係だと主張。「松尾氏がジャニー喜多川氏の性加害問題に対して憶測に基づく一方的な批判をしたことが契約終了の一因であったことは認めますけれど、理由は決してそれだけではありません」としたが、契約終了に関するそのほかの理由は明かしていない。

「私の人生にとって一番大切なことはご縁とご恩です」とも語った山下さんは、ジャニー氏をきっかけに多くの縁があったことに触れ、「そのような機会を与えていただいたことに心から恩義を感じています」と感謝。「私は性加害を擁護しているのではありません」と繰り返し、「アイドルたちの芸事に対するひた向きな努力を間近で見てきたものとして、彼らに敬意を持って接したいというだけ」と主張した。

ジャニーズ事務所との忖度をめぐる憶測について、山下さんは「性加害が本当にあったとすれば、それはもちろん許し難いこと」「私自身がそれについて知っていることが何もない以上、コメントを出しようがありません。自分はあくまで一作曲家、楽曲の提供者であります」と自身の立場を明言。

自身の考えについて、「このような私の姿勢を忖度、あるいは長いものに巻かれているとそのように解釈されるのであれば、それでも構いません。きっとそういう方々には私の音楽は不要でしょう。以上が、今回のことに対する私からのご報告です」と結んだ。

山下さんをはじめ、昭和に活躍した数々のアーティストの影響を受けたと公表している阪田さんは、10日のツイッターで「山下達郎さんが色々話題になってる中『もう聴くのやめるわ』ってツイートを見かけたけど...」と切り出した。

阪田さんは、「理由はどうであれ、私は何があっても山下達郎さんの音楽を聴くのをやめる事はできないなぁ だって音楽に罪はないもん」と持論を記し、「だってあの人の歌。マジで天才だもん」と評価した。昨年には山下さんのコンサートを鑑賞したことを報告しており、「終始泣いた。神様は存在しました...今、感無量すぎてやばいです......」と感想をツイートしていた。