阪神 球宴ジャックに嬉しい悲鳴? チームを悩ます「休養問題」とは
今季から三塁専任となった佐藤輝明もトップ得票となっている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
今年の球宴、セ・リーグは虎一色となりそうだ。
マイナビオールスターゲーム2023(7月19日=バンテリンドーム、同20日=マツダスタジアム)のファン投票最終中間発表が19日、行われ、阪神勢の人気の高さが鮮明になった。
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阪神からは12球団最多となる10人が選出圏内に入っている。個人最多得票の68万5556票を集める近本光司を筆頭に、9部門でトップ得票を阪神選手が占めるという、異例の展開となっている。背景には開幕から快進撃を続け、現在も首位をキープする岡田阪神への注目度が高まっていることにもある。
選手にとっては夢舞台となり出場は誇れる反面、チームにとっては頭の痛い問題も出てきそうだ。
人気球団の宿命とはいえ、オールスターブレイク期間中は疲労がたまっている選手などにとっては勝負の後半戦に向け、コンディションを整える絶好のチャンスともいわれる。打撃が乱れた選手にはフォームチェックなど時間を有効に使うことで、後半戦の巻き返しにつながることもこれまでも多くあった。
また開幕から快進撃を続けてきた阪神も、交流戦18試合は7勝10敗1分けの借金3。移動も含めて9連戦というハード日程もあり、最近では守護神、湯浅京己が不振で二軍再調整となるなど、投打において疲労が目立ち始めたのも心配な材料となっている。
岡田彰布監督にとっては最大13ゲーム差をひっくり返された2008年の苦い記憶も残る。同年は球宴前に優勝マジックを点灯させる快進撃を果たすも、その後、急失速。要因として夏場に北京五輪もあり、新井貴浩(現広島監督)など主力選手が球宴含め、年間通してフル回転となったことで勝負どきにチャージをかけられなかったことも響いたとされた。
迎えた今年、岡田監督は疲労が感じられる選手には早めの入れ替えを敢行するなど、コンディション調整には人一倍、気を配っている。百戦錬磨で知られる指揮官が様々な難局をいかに乗り越えて、目指す「アレ」にたどりつくのか。その道程もファンにとっては興味を惹くものとなりそうだ。
※各ポジションのトップ選手は次の通り(得票数は19日現在)
【セ・リーグ】
(先発)阪神・村上頌樹(26万2942票)
(中継ぎ)阪神・岩崎優(50万5469票)
(抑え)阪神・湯浅京己(45万2586票)
(捕手)阪神・梅野隆太郎(31万3826票)
(一塁手)阪神・大山悠輔(59万2780票)
(二塁手)阪神・中野拓夢(54万5965票)
(三塁手)阪神・佐藤輝明(46万6997票)
(遊撃手)阪神・木浪聖也(58万906票)
(外野手)阪神・近本光司(68万5556票)広島・秋山翔吾(52万5644票)、阪神・シェルドン・ノイジー(39万2955票)
【パ・リーグ】
(先発)ロッテ・佐々木朗希(29万9436票)
(中継ぎ)オリックス・山崎颯一郎(47万2035票)
(抑え)ソフトバンク・ロベルト・オスナ(29万7010票)
(捕手)オリックス・森友哉(60万462票)
(一塁手)オリックス・頓宮裕真(39万9429票)
(二塁手)西武・外崎修汰(32万1696票)
(三塁手)オリックス・宗佑磨(38万5998票)
(遊撃手)西武・源田壮亮(40万8441票)
(外野手)ソフトバンク・近藤健介(47万2918票)、日本ハム・松本剛(41万9036票)、オリックス・杉本裕太郎(39万7450票)
(DH)ソフトバンク・柳田悠岐(61万6726票)
投票は既に締め切られており、28日に最終結果が発表される。ほか選手間投票の結果は30日、監督選抜選手は7月5日に発表される予定。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]