JAL、英語版AIチャットボットを世界26地域に一斉リリース、回答範囲カバー率92%達成 海外入出国緩和に向け2か月でKDDIエボルバと開発

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日本航空(JAL)はWebサイトにAIチャットボット「AIChat」を導入し、国内を含む世界26地域のWebサイト47ページに英語版「チャット自動応答サービス」を2022年9月末に一斉リリースした。開発はKDDIエボルバで、稼働から2か月、2022年11月末時点で同サービスの回答カバー範囲は92%に達しているという。KDDIエボルバが2023年1月30日に発表した。
英語版「チャット自動応答サービス」は、コロナ禍の影響を受けた入国規制や渡航制限の緩和に伴う問合せの増加を見込み、電話受付時間外や混雑時にJALを利用する世界のユーザーに対して、24時間いつでも利用できる自己解決コンテンツとして提供している。

国内・海外において英語を利用するユーザーからのJAL便の運航情報や予約・購入、搭乗・手荷物などの定型問合せから、世界情勢の変化に応じて求められるPCR検査の規定や検疫体制、入国制限、減便・運休にかかるタイムリーな問合せまで自動応答する。
●初の英語版、複数表現の言葉を理解するAI教師データ・辞書でbotシナリオ作成
KDDIエボルバがJALに導入した英語版AIチャットボット「AIChat」は、初の提供となる。英語圏のネイティブな言葉や表現の揺れ、複数の解釈が成り立つ言葉での問合せでもユーザーの意図を理解するために、複数の選択肢を示し、複数回のやり取りを経て最適な回答を提示する構造で構築した。また、翻訳ソフトではなくバイリンガルスタッフにて、よりネイティブなAI教師データと辞書を構築した上で作成した英語版シナリオで設計を行った。
これにより、ユーザーからの有効リクエスト数、正答率は向上、ユーザーの利用促進と自己解決に寄与している、とコメントしている。
●規制緩和にあわせて2か月で構築、コストパフォーマンスの高い構造を提案
英語版「チャット自動応答サービス」は、2020年にKDDIエボルバより導入・リリースした日本語版の同サービスで培った知見、ノウハウと、パートナーシップを活かして構築。さらに、英語版の1つの共通botを設計・構築した上で、世界26地域のJALのWebサイトに展開する設計をした。そのため、納期スピードとコストパフォーマンスを高めたAIチャットボットが提供できた。KDDIエボルバは「これらの提案、導入により、QCDS(品質・コスト・納期・サポート)の提供を実現しています」としている。また「今後もKDDIエボルバは、JALが提供する安全で快適な空の旅をサポートし、お客さまをお待たせしない、つながりやすいコンタクトセンター運営、CX向上への貢献を目指し、取り組んでまいります。また、最新のテクノロジーを駆使したビジネスソリューションで磨いたノウハウや、知見、技術を通じて、BPO・コールセンター/コンタクトセンター市場におけるDX推進・CX向上の優良事例を創出し、「顧客体験価値の向上」と「クライアント企業様の本業に貢献」という二つのカスタマーサクセスの実現を目指してまいります」と続けている。

【対応言語】:
英語版「チャット自動応答サービス」は、2023年1月時点で、アメリカ合衆国(米国)、ブラジル、ロシア、ドイツ、タイ、ベトナム、スペイン、オーストリア、インドネシア、マレーシア、フィリピン、インド、フランス、オランダ、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス(英国)、イタリア、スイス、エジプト、東アジア4地域の全25地域でリリース、国内の英語ページとあわせて世界26地域に展開。strong>日本語版「チャット自動応答サービス」のURLhttps://www.jal.co.jp/jp/ja/help/index.html
「よくあるご質問」の「国内線」「国際線」のページ右下にある「チャット形式で質問する」アイコンから利用できる。