大阪府議会は、議員に対して「先生」という呼称を使わないことを決定しました。「自分は特別」という勘違いに繋がりかねないとして、森和臣議長らが提案し、各会派も賛同しました。9月30日放送の『つボイノリオの聞けば聞くほど』(CBCラジオ)、音楽を起点に情報やニュースを届ける「トーマスの箱」のコーナーでは、森昌子さんの「せんせい」に乗せて、この話題を取り上げました。

民主主義は“民”が主

「『やっと議員の中からこういう意見が出てきたか!』と思いました。いつもテレビを見て議員に対して『先生』と呼んでいるのを見ると、議員が特別な存在みたいで嫌な感じがしていました」(Aさん)

「私はこの事案に大賛成です。国会議員もそうすべきだと思います」(Bさん)

今はまだ大阪府議会でのみの話ですが、今後この流れが広がれば「国会議員も…」という話になるかもしれません。

「いいことだと思います。当選すると急に『先生』と呼ばれて、なにか偉い人のようになるので」(Cさん)

このおたよりに、「民主主義は“民”が主(あるじ)やから。国の中で一番偉いのはあるじ、民なんです」とつボイノリオ。

つボイ「民が金払って『おい働けよ!』と言ってるのが、国会議員やら公務員の人たちですよ。それが先生なのか、と」

名前を忘れても済んでいた

ここで小高直子アナウンサーが疑問をぶつけます。

「これは府議会で決まったことですけど、どこまでの範囲でやるんですかね。国会議員の人が来た時も、先生と呼ばないのかどうなのかっていうのが」

これは確かに気になるところです。

「先生」だけでなく、「〇〇君」という呼び方も「上から目線」と受け止められがちであるため、こちらも「〇〇議員」と改めることになりました。

小高「テレビで見たんですけど、職員の人たちは『いいことだと思うんだけど、名前を忘れていても先生って呼んだら名前を忘れていても済むから、楽でいい。〇〇議員だと全部覚えなきゃいけないからちょっと大変になりますねー』っていうのもありましたけどね」

どうやら職員にとってはやや面倒な一面もあるようです。

中国語の「先生」は要注意!

一方つボイは、ある方の講演を思い出していました。

つボイ「その人が中国に行った時に、『〇〇先生大歓迎』と書いてあって、『ああ、私は中国では先生と呼ばれているのか』と」

しかしこれは大きな勘違い。中国で「先生」は、単に「〇〇さん」という意味。日本のような特別な意味はありません。

つボイ「シィェンシァン(先生)。ピンジン リンフー シィェンシァン(坪井令夫先生)というのは、大したことじゃないけど。でもダー シィェンシァン(大先生)、“大”を付けると、ちょっと大きいほうの位になるらしいんですけれども。この辺を間違えんようにせな」

漢字は同じでも、日本語と中国語では意味が大きく異なる場合があるので注意が必要です。

谷村新司に「先生!」と言ったら

「私はこどもの頃から『教育者でも医者でもないのに、なんで議員さんが先生かな』と疑問に思っておりました」(Dさん)

「本当に尊敬できる人なら先生と呼んでもいいんじゃないですか?」(Eさん)

「『先生!』といえば、国会議員から村会議員まで振り返るのが現実ですがね、つボイさん」(Fさん)

こちらは、つボイのあるエピソードについてのおたよりです。

新幹線のグリーン車を“通過”する時に、谷村新司さんを見かけて「先生!」と声をかけたつボイ。

つボイ「谷村新司も振り向いたけど、その辺3分の2がクルっとこっちを向いて。『おっ(笑)こんなにも先生がグリーン車に乗っとんのや!』と思ったことがございました」

その後、谷村さんに挨拶をして、つボイはスーッと普通車へ消えていった、という切ない話でした。
(minto)
 

つボイノリオの聞けば聞くほど
2022年09月30日10時14分〜抜粋(Radikoタイムフリー)