レンタルで高評価だったから一般販売もスタート。

視界の広さと優れたメンテナンス性がポイント

　日立建機は2022年2月9日（水）、グループ初となる土工用振動ローラ「ZC120S-6」を同年6月より日本国内向けに発売すると発表しました。

　ZC120S-6は、道路や舗装の土台となる路床の締固めなどに用いるもので、日立建機の連結子会社である日立建機カミーノが開発。2021年4月に日本国内でレンタルを開始しましたが、ユーザーから、操作性や機械周辺の視認性の良さ、日常メンテナンスのしやすさなどで高評価を得たことから、一般販売を開始することにしたそうです。


日立建機の土工用振動ローラ「ZC120S-6」（画像：日立建機）

　主な特徴は、運転席から機械周辺の視認性を確保し安全性や作業性を向上させるべく、運転席の窓を大きくし、車体後方のエンジンカバーは傾斜をつけた形状にして、オペレータの視界を広く採っている点です。なお、直接視認が難しい車体後方や後端の下部は、運転席内のモニターで確認することが可能となっています。

　また、日常的なメンテナンスがやりやすいよう、燃料給油口やエンジンオイルのレベルゲージ、エアクリーナーなどを車体の低い位置にレイアウトしています。これにより、エンジンカバーを開けるだけで、地上から日常的にメンテナンスを行うことが可能です。さらに「自動逆転クーリングファン」により、ラジエーターに付着したほこりを定期的に飛散させ、これによりエアブローによるラジエーターの清掃頻度を低減させています。

　ほかにも運転席内のモニターに、駐車ブレーキ解除のし忘れやニュートラルスタートといった注意喚起、排出ガス後処理装置の再生手順などの操作ガイダンスを表示するほか、適正なタイミングでメンテナンスを実施できるよう、エンジンオイルなどの次回メンテナンスまでの時間も表示するようになっています。

　なお、ZC120S-6は「特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律（オフロード法）」2014年基準もクリアしています。

　日立建機によると、標準小売価格は1870万円（税抜き）、目標販売台数は年間30台を予定しているとのことです。