制作進行中の新作『シドニアの騎士 あいつむぐほし』
 - (C)弐瓶勉・講談社/東亜重工重力祭運営局

写真拡大

 漫画家・弐瓶勉原作の人気アニメーション「シドニアの騎士」の新作映画『シドニアの騎士 あいつむぐほし』が、2021年の公開を目指して制作中であることが発表され、新ビジュアルと特報PVが公開された。

 「シドニアの騎士」は、異生物・奇居子(ガウナ)によって太陽系が滅亡してから1,000年後を舞台に、巨大宇宙船・播種船で繁殖と生産を維持しながら宇宙をさまよっていた人類が、再び現れた奇居子との戦いに臨むSF大作。2014年にポリゴン・ピクチュアズ制作でテレビアニメ化され、2シーズンにわたり放送。別カットなどを追加した『劇場版 シドニアの騎士』も公開された。新作『あいつむぐほし』では、主要スタッフが再結集し、原作者の弐瓶が総監修を担当。2021年の公開を目指して制作が進行している。

 原作とは異なる新たな内容も盛り込まれるといい、弐瓶は「原作のある映像化作品は原作の読者は当然、物語の結末を知っているわけで初見の人より純粋に作品を楽しめないのではないかと考える人もいるのではないでしょうか。しかし! 『あいつむぐほし』では原作で明かされていないある事実が判明します!」と宣言。「連載当時僕はそれを読者の想像に任せたいと判断したため漫画では描きませんでした。というのは嘘で本当はただ描き忘れたのです! それ以外にも原作にはない要素がいくつも追加されています! 原作を読んだ人、必見ですよ! 読んでいない人は映画を観たあとに原作を読みたくなるでしょうね! 僕も早く観たいです!」と明かす。

 総監督を務めるのは、監督・副監督としてシリーズに携わってきた瀬下寛之。「シドニアは自分にとって特別な作品です。企画を提出した日も、弐瓶先生や静野監督と初めて会った日も、ありとあらゆる記憶が鮮明に残っています。あれからずっと自分自身も播種船に乗って旅をしているような気がします。そのシドニアがついに旅路を終えようとしています。この最後の瞬間を、シドニアを支えてくださった多くのファンの皆様と共有できたら幸せです」と思いを語っている。

 また監督は、こちらもシリーズに携わってきた吉平“Tady”直弘が担当。「シドニアの騎士は僕がアニメ監督を志したキッカケとなった作品であり、これほど思い入れのある作品はありません。ずっと作品を応援し続けてくれたファンはもちろん、初めて見ていただける方にもこの作品のスケールの壮大さと個性と面白さをもっと知って欲しい、そんな思いで物語を構築しました。人類とガウナの生存をかけた争い、そしてその中で織り成される濃密な感情のドラマを凝縮したエンターテインメントをお届けします」と力強くコメントしている。

 挿入歌・主題歌は、音楽ユニット・CAPSULE(中田ヤスタカ・こしじまとしこ)が担当。公開された特報PVには、挿入歌「うつせみ」が使用されている。さらに新ビジュアルには、人型戦闘兵器・衛人(モリト)のエースパイロットで主人公の谷風長道(ながて)と、人とガウナから生み出された白羽衣(しらうい)つむぎが登場。身長差15メートルの2人がそっと手を触れ合う姿が描かれている。

 新作の制作を記念して、スマートフォン向けゲームアプリ開発プロジェクトも始動。また、7月11日より、TOKYO MX・BS11でテレビシリーズ第1期の再放送(毎週深夜25:30〜)が決定。7月18日からは、ニコニコ生放送でも再配信(毎週深夜24:30〜)されるほか、7月11日の21:00からは、白羽衣つむぎ役の洲崎綾、岐神海蘊(くなともずく)役の佐倉綾音、監督陣が出演する特別番組「綾と綾音の“ニコ生”光合成」も配信される。(編集部・入倉功一)