「指輪、買ってあげるよ」って言ってくれたのに…。女が婚約直前で、男から逃げられた理由とは
男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。
出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。
-あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?
誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。
さて、今週の質問【Q】は?
「ごめん麻衣子。やっぱり麻衣子とは結婚できない」
交際1年目の夏。私は、大好きだった圭介に突然フラれた。
頭の中が真っ白になり、もはや圭介が何を言っているのかよく分からない。
別れるってこと?でもそんな事はありえない。だって、私たちは結婚する約束をしていたのだから。
「う、嘘だよね?」
夢なのか現実なのか分からずにいると、圭介は申し訳なさそうに頭を下げてきた。
「ごめん ・・・本当にごめん」
ただただ謝る圭介に、私の方も何もできずにその場に立ち尽くす。
交際1年、とにかく彼とは順調だった。そんな圭介から、先月“結婚したいと思っている”とプレ・プロポーズまでされたのだ。
そこまで私たちの関係は進んでいたのに、一体どうして彼は婚約直前で私から逃げ出したのだろうか。
男が婚約直前で、突然逃げた理由とは?
Q1:交際中、男が気になっていた点は?
圭介と出会ったのは、ゴルフスクール主催のコンペだった。“一人でも参加OK”という条件だったが、私は友人の麻理恵と参加することにした。
そこでたまたま、同じように友達同士で来ていた圭介達と同じグループになり、すっかり意気投合。そこから何度かそのメンバーで食事をしたのだ。
そして二人きりで会うようになって、3度目のデートの時のこと。
「僕と、付き合ってほしい」
ついに彼から告白され、私はもちろんYESと答えた。
都内の大手外資系企業に勤めている圭介。外見はもちろんのこと、中身もカッコよくてかなり自慢の彼氏だった。
二人でいるときは、常にリードしてくれる。そんな彼とのデートはいつも完璧で、一緒にいると女としての高揚感まで増す気がした。
「来月、温泉行かない?箱根あたりで」
「いいねぇ♡」
それは、去年の冬のこと。圭介の提案で、私たちは温泉へ行くことになった。
彼の素敵な車で、箱根までドライブしながらの温泉…。最高に決まっている。
「箱根といえば!この前オープンした、全室露天風呂付きの旅館行かない?」
「どこそれ?麻衣子、さすが詳しいね」
「せっかく行くならばいいところに泊まって、思う存分楽しみたいなぁと思って♡」
「そうだよなぁ」
「圭介忙しいなら、私予約しておこうか?」
「本当?それ助かる。俺さ、そういう予約系苦手で」
「OK。任せて!」
こうして私達は、露天風呂付き客室、しかも食事も全て部屋で楽しめるという旅館で、素晴らしい時間を過ごすことになった。
「あぁ〜圭介と付き合えて幸せだなぁ。お部屋も、一番広いところにして良かったね」
最高級の料理に舌鼓を打ちながら、私は幸せに包まれる。
「やっぱ温泉はいいねぇ。癒されるなぁ」
圭介も久しぶりにゆっくりできたようで、私達にとってこの週末はとてもいい2日間となった。
「圭介、また次回はどこに行く?」
「そうだなぁ。海外も行きたいけど、ちょっと今は忙しいから厳しそうだし」
「えーそうなの?じゃあまた近場で考えるね」
帰りの車で、私は助手席に座りながら色々と今後の旅行計画を立てていたのだ。
そんな幸せがずっと続いていくと信じていた。
結婚の約束もしていたのに。女が突然、婚約者から振られたのはナゼ・・・?
Q2:指輪まで買うって言っていたのに、どうして?
ある日のこと。彼の部屋で一緒にテレビを見ていると、結婚関連のCMが流れている。
「いいなぁ・・・」
気がついたら、そんなことを呟いていた。すると私の言葉を聞いた圭介は、むくっとソファーから起き上がり、真剣な眼差しでこう言ってくれたのだ。
「まぁいずれかはと思っていたけど、そろそろ真剣に考えようか。麻衣子的に、いつまでに籍を入れたいとかはあるの?」
圭介の発言に、思わず飛び跳ねそうになる。ずっと待っていたこの言葉を、ようやく彼の口から聞けたのだ。
「え??それって、プレ・プロポーズってこと?待って、すごく嬉しいんだけど・・・本音を言うと、私としては早めの方が嬉しいかな。もうすぐ誕生日だし、32歳のうちに結婚しておきたいなぁと思って」
来月は、私の誕生日。年齢はあまり気にしていないけれど、早いに越したことはない。
「そっか。そしたら急がないとだな。指輪とかも考えないといけないし。どこか好きなブランドとかあれば言ってね。俺、そういうセンスないからさ」
「圭介、ありがとう・・・」
もう、天にも昇る気持ちだった。
圭介と結婚したら、絶対幸せになれるに決まっている。そう思っていた。
その週末は、圭介が仕事で忙しかったので一人で銀座へ行き、婚約指輪の目星をつけることにした。
一生に一度の大切な物。妥協は許されない。
「何がいいかな・・・」
以前から、婚約指輪をもらうなら絶対このブランド、と決めておいたところがある。女の子の憧れであり、最高峰のジュエリーブランドの指輪達。それらをウットリと見つめながら、私は興奮を抑えきれずにいた。
結局その日は、店員さんと話をして、好きなデザインを選ぶところまで進んだ。
早速次のデートで、フレンチを食べながら圭介に報告する。
「圭介、先週末指輪を見に行ってきたんだけど」
「あ、そうなんだ」
「うん。ここのブランドの、この形の物がいいなぁ」
「どれどれ?」
店内で写真は撮れなかったので、代わりに貰ってきたパンフレットを見せてみる。私の指にはめた時に最も美しく輝いた、クッションカットの綺麗な指輪。ほぼ一目惚れだった。
「お〜たしかにこれは綺麗だわ」
「でしょ?すごく素敵でさ。店員の山田さんっていう方がいるんだけど、すごく丁寧に接客してくれるよ」
「麻衣子はすぐに誰とでも仲良くなれるもんなぁ。人見知りじゃないの、本当に羨ましいよ」
こうして、私たちは二人でパンフレットを眺めながら、二人の将来に思いを馳せていたのだ。
しかしこの1ヶ月後。
彼から“麻衣子とは結婚できない”とまさかの破局宣言をされてしまった。
あんなにも仲が良く、そして婚約間近だったのに、どうして彼は逃げてしまったのだろうか。
-そんなにも、結婚が嫌だったの・・・?
悲しさと虚しさが一気に押し寄せ、私は途方に暮れている。
▶前回:オンラインで何かをやらかした女。盛り上がったデートの後、男が冷たくなったワケ
▶NEXT:6月28日 日曜更新予定
男が婚約直前で逃げた本当の理由とは