コミュニケーションがとれるのは楽しいけれど、口が達者すぎる我が子に困惑



子どもが4歳くらいになると、コミュニケーション能力が飛躍的に伸びてきます。おしゃべりも達者になり、大人顔負けの会話をする子もいます。大人の口調を真似したり、はやりの言葉を口にしたりとほほえましい姿を見せてくれるものです。赤ちゃんの頃とは違い、お母さんともコミュニケーションがとれるようになるので子育ての楽しさも増してくるでしょう。一方で、知能の発達により「ちょっと待ってね」が通用しなくなるのもこの時期。手を焼くお母さんも多いようです。

子どもはお母さんとおしゃべりがしたいだけ。生意気な口調に悪気はナシ



H君は4歳の男の子。言葉の発達が早く、理解力もあるH君はお母さんとのおしゃべりが大好き。お客さんが来ていてもH君のおしゃべりは止まりません。「少し、おもちゃで遊んで待っていてね」と言っても「一人で遊ぶのは寂しいからイヤなの」「僕が寂しくてもいいの?」とびっくりする返答。「お母さんは待ってくれると嬉しいな」と言えば「僕は遊んでくれたら嬉しいな」と真似っ子合戦に。少しも待ってくれないH君にお母さんもイライラが隠せません。

賢い子は場の空気を察する能力もたけている。真剣な表情で伝えてみよう



子どもには生まれながら持つ個性があり、これを気質と言います。生まれつきHくんのように大人の真似が上手な子は、言葉の習得が早い優等生タイプ。しかし、賢いだけに生意気な口をきくことも。本来は聞き分けの良いタイプですが、知能が高さからわがままが許される環境を察知することもあります。そんな時は感情的にならずに冷静な口調でお願いしましょう。「今、大切なお話し中なの」「終わるまで待ってね」と待ってほしい理由を伝えると理解しやすいでしょう。

せっかくの高い理解力を活かし、冷静な口調で道理や理屈に訴え伝えよう



実はH君のように言葉が達者な子に、言葉を重ねて言い聞かせるのは逆効果になることもあります。お母さんから言われた言葉を逆手に言い返してくる知能の高さがあるのです。このタイプの子は理解力の高さも特徴です。ならば、しっかり理由を伝えて納得させてあげましょう。お母さんの真剣な表情や口調もしっかり読み取る力のある子です。頭ごなしに叱ったりせずに、道理や理屈をしっかり伝えると聞きいれてくれるでしょう。

今日の1日1成長



口が達者な子は賢い子。感情的にならずに冷静な口調で伝えて納得させよう

子どもの理解力も1成長、お母さんの伝える力も1成長。わたなべみゆき(文)かわさきちか(編集)日本キッズコーチング協会(監修)http://jakc.or.jp/