誰もが緊張するのが面接試験だが、だからこそ笑いのネタになりやすいのかもしれない。

2019年12月19日、次のようなツイートが投稿され、話題となっている。

面接官「君の出身地は?」
僕「おもちゃのまちです...」
面接官「真面目に答えて下さいwそんなメルヘンチックな地名があるはずないでしょww不採用!」

出身地を問われて、「おもちゃのまちです...」と答える展開だ。

面接官が「真面目に答えて下さいwそんなメルヘンチックな地名があるはずないでしょ」と言うのだが、おもちゃのまち駅の写真が添えられている。どうやら、実在する地名のようだが...。

「おもちゃのまち」とは、いったいどこにあるのだろう? 

なぜこんな地名に...?


おもちゃのまち駅。(豆腐ーン(@tikubi1030)さんのツイートより)

おもちゃのまちは、栃木県の南部に位置する壬生町にある実在の地名だ。

東武宇都宮線には、おもちゃのまち駅のある(写真上)。おもちゃのまち一丁目からおもちゃのまち五丁目が存在している。

1960年代に東京都墨田区にあった大小さまざまな玩具工場が誘致され、工業団地が造られた。おもちゃのまちという地名が付けられたのは、そのためだ。


おもちゃのまちバンダイミュージアム(京浜にけさん撮影、Wikimedia Commonsより)

Jタウンネット編集部は、話題のツイートを投稿した栃木出身のツイッターユーザー・豆腐ーンさんに話を聞いてみた。

この面接ネタを思いついたのは、何かきっかけがあったのだろうか?

「自分のマイナーな地元で、さらに非常に奇抜な地区名である『おもちゃのまち』をネタにできれば、また面接という厳格な場面でこの地名の名前が出ることで面白いネタになるのではと突発的に思いついてしまったのがきっかけですね。

あわよくば栃木をツイ民の方により知っていただければという思いもございました」

投稿者の狙いはぴたりと当たり、おもちゃのまちはもちろん、栃木ローカルの話題がツイッター上を賑わすことになった。

とくに印象に残った反応を聞いてみると......、

「おもちゃのまち剣道教室ですね。私は中高で剣道部に所属していたためその時からこの団体は存じてましたが、この道場は名前の可愛さの割に強豪です。まさかこの道場名がいくつかリプや引用に載るとは思いませんでしたので驚きました」

剣道界では、おもちゃのまち剣道教室の名は轟いていたようだ。ツイッターにはこんな声が寄せられている。

「たしか、『おもちゃのまちの剣道教室』って道場あったな 垂れに『おもちゃのまち』ってネームがあって、やたら印象に残ってる」
「『えっおもちゃのまち...? 弱そう(失礼)』って友達が言って、試合見てたら、めちゃくちゃ強くてビビりました...凄い...」


わんぱく公園(Gentle_Heartさん撮影、Wikimedia Commonsより)

投稿者の豆腐ーンさんに、この地域の好きな点を聞いてみた。

「僕の地元の魅力というと、田んぼ景色が美しいということですね。家の周辺に広がる水と緑と古屋が並ぶ自然風景はノスタルジックさに毎度感動します。

また壬生町はバンダイミュージアムやわんぱく公園、下野市石橋地区はグリムの森もあるので子供の遊び場としては優れていると思われます。立地面でいえばインターパークが近いだけでなく全体的に一時間もせずに宇都宮の中心街に遊びに行けるのも魅力的です」

宇都宮市や栃木市からも近く、交通の便も良いことから、ベッドタウンとして発展しているそうだ。

ツイッターにはこんな声もあった。

「足利市民です。ここで生まれたおもちゃのおかげで今の私がいます。おもちゃのまちは栃木県民の誇りです」