05年の米自動車販売は前年比1％増＝ビッグ3と日本勢が明暗
2005年12月の販売台数は、年率換算で1574万台となり、1998年以来最低だった前月の同1475万台を上回ったものの、前年同月の記録的な1840万台のペースを大幅に下回った。一方、AP通信によると、2005年通年の自動車販売台数は前年比1％増加の1698万6151台となった。ビッグスリーは前年比2％減少、欧州勢も同3％減少したが、対照的にアジア勢は同7％増と欧米の不振を補う躍進をみせた。この結果、ビッグスリーの市場シェアは3年前の61.7％から56.9％へと落ち込んだ一方で、アジア勢は34.6％から36.5％へと上昇した。
第2位のフォードは、年間販売台数が、乗用車は前年比2％増となったものの、トラックが同8％減となり、全体では同4.7％減の317万台となった。この結果、1986年以来座り続けていた単一企業としての販売台数トップの座を、GM傘下のシボレーに奪われた。12月は乗用車が前年同期比5.8％減、トラックが同10.2％減、全体で9％減の26万7881台だった。市場予想平均の11.2％減は上回った。
第3位のダイムラークライスラーは、年間台数は前年比4％増の243万台だった。12月は、メルセデス・ベンツ部門が前年同期比17％増の3万1192台と健闘したものの、クライスラー部門が5％減の18万9449台にとどまり、全体では同5％減の22万0641台となった。
一方日本勢は好調で、トヨタ自動車<7203>の年間台数は前年比10.1％増の226万台となった。「レクサス」が高級車部門で、「カムリ」が全体でベストセラーカーとなるなど、乗用車が好調だった。12月は全体で前年同期比8.2％増の20万3279台だった。
ホンダ<7267>は年間が前年比5.2％増の146万台だったものの、12月は前年同期比3.3％減の13万2800台だった。乗用車が16％減となった一方、トラックがピックアップとSUV（スポーツ多目的車）に支えられて14.1％増だった。また高級車ラインのアキュラ部門は、全体の年間台数が前年比5.7％増の21万台だった。
日産自動車<7201>は年間が全体で前年比9.6％増の108万台となり、初の100万台越えとなった。一方12月は、高級車部門のインフィニティが前年同期比6.5％増ともり立てたものの、ニッサン部門が同2.2％減とふるわず、全体では同1.1％減の9万1253台となった。
ドイツ勢は、BMWは年間が全体で前年比4％増の30万7020台、12月が全体で前年同期比1.3％減の2万8900台だった。ポルシェは、年間が全体で前年比2％増の3万3859台、うちほぼ半数がSUV「カイエンヌ」だった。12月は全体で前年同期比6％増の2861台で、「カイエンヌ」は前年同期比348台減の1425台だった。アウディは年間が全体で前年比6.6％増の8万3066台、12月は全体で前年同期比15.6％増の8842台となった。 【了】
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