ANAとJAL、「飲酒」防止へ打つ手はあるのか?
ANAとJALは16日、再発防止策などを国土交通省に報告。ストロー吹き入れ式の呼気検査機配備や第三者による確認、アルコール摂取量の明文化などの施策を盛り込んだ。本人だけでなく周囲の責任も認めた。ANAでは前夜の食事に他の運航乗務員が同席していたが、過度な飲酒を制止しなかった。JALでは同乗予定だった2人の機長が、業務前測定時の相互確認を怠っていた。
平子裕志ANA社長は「遅延に大きな責任を感じている。(測定機器の導入で)過去5年に飲酒起因の遅延はなかった」と話す。一方で、乗務前にアルコールを検知して乗務員が交代していた案件は同期間に8件あった。10月には、飲酒した社員が自社便で乗客にけがをさせる事件も起きた。
JALは2017年8月以降、アルコールを検知した事例が19件あり、最大で1時間を超える遅延も発生していた。空港では乗務員の体調不良とアナウンスしていたという。JALでは5月に客室乗務員が乗務中の機内での飲酒も発覚。赤坂祐二JAL社長は「意識教育を徹底していく」と話し、コミュニケーションを深めるための社内飲み会の見直しも視野に入れる。
安全運航、信頼の回復に向け、飲酒への対応は航空業界全体で考えなければならないテーマになりそうだ。
(文=小林広幸)
