山梨県北杜市で水信玄餅などの製造・販売をしている金精軒が2018年9月20日、ツイッターアカウントにて鳥人マスクをつけた写真を投稿し、話題になっている。

まずは該当のツイートを見てみよう。

ネット上では「なんでそんな面白いこと思いついたんですか」、「人生は甘くないが、和菓子は甘い」との声が寄せられている。

金精軒は2018年で創業114年を迎える老舗だ。地域の子どもたちを喜ばせるためユーモア溢れる取り組みを行っているようだ。

作り手の顔が見えるように

Jタウンネット編集部は18年9月26日、金精軒でツイッターを担当している小野允大(おのみつひろ)さんに話を聞いた。小野さんに鳥人マスクを着用していた時のことを振り返ってもらうと、当時は完全にアドリブだったという。

地元の子ども会で行われていた豆まきに参加する際、少し遅れての参加となった小野さんは妙案をひらめいた。どうせ遅れるならドン・キホーテで購入してあった「鳥人マスク」を被って行こうと思ったのだ。

「豆をまくと鬼役は逃げるが鳥人が襲ってくる」、「豆をまかないと鳥人は動かないが鬼が襲ってくる」という選択肢もその時思いつき、鳥人姿で会場の窓の外に立っていたら、徐々に子どもたちも小野さんの存在に気付いて喜んでくれたそうだ。

日頃から変わったものを買ってためておくクセがあるという小野さんは、ツイッターでの投稿の際に「ほのぼのとしたサザエさんみたいなノリ」を大切にしたいという。金精軒のアットホームな社風を伝えるため、ツイートは自社の商品を紹介するよりも、普段の何気ないことを投稿し、親近感を覚えるものになっている。

「ダイレクトにお菓子の宣伝をするよりも、作り手の顔が見えるようにしていきたい。お菓子屋さんがそれぞれの社風を出すようにしていくきっかけになれたら」(小野さん)

迫力満点の鳥人マスク(金精軒@kinseiken_jpのツイートより)