XFN-ASIAによると、中国・吉林省の石油化学工場の爆発事故による、黒竜江（アムール川）の支流・松花江への有害物質大量流出事故に関し、ロシア政府は、ロシア極東地域の住民を保護するため、特別対策委員会を設置した。RIAノーボスチ通信によると委員会は、各方面で対策に当たっている現場単位のチームを統括、1日2度情報を更新する。また、非常事態宣言の発令は、情報の収集と分析を待ち、28日朝時点では見送った。

　　現地では、28日朝時点で、まだ、川からベンゼンなどの有害物質は検出されていないが、ハバロフスクなどでは川からの取水が停止され、市民には無料でボトルウォーターが配られた。地元の醸造所も、一時的に浄水プラントとして使用されている。環境問題の専門家は、有害物質が27日から28日にかけてロシア側流域に達するとし、最長で2週間にわたって、健康被害をもたらす恐れがあるとしている。また、ロシア天然資源省は、12月4日から5日にかけて、ハバロフスクに到達する見込みで、到達の数日前には給水を停止するとしている。　【了】