XFN-ASIAによると、北京の米国大使館は10日、イスラム過激派が中国の高級ホテルへのテロ攻撃を計画しているとの警告を撤回した。同大使館は9日、中国公安当局からの情報に基づいて、在中国のアメリカ人に向け、警告を出したが、その後、中国公安当局が、テロ情報は信憑性の高いものではなかったとしたため、撤回した。同大使館のウエブサイトは9日、イスラム過激派が、来週にかけて中国の四つ星以上の高級ホテルを狙ったテロ攻撃を実行する可能性があるとして、中国公安当局がこれらのホテルに対して警告しているとの文書を掲載していた。

　　中国の外務省は10日、この情報を「外国人が出した偽情報」だったと述べ、同省の報道官は、「ホテルへの滞在は安全だ。中国公安部はホテルへの警告を出していない」と発言している。北京のいくつかの高級ホテルは、AFP通信の取材に対し、当局からの警告は受けていないと述べている。

　　北京の米国大使館の広報担当者は、噂レベルのテロの情報が数多くあったので、中国警察に知らせたとしており、中国に滞在する一般の米国人への警告として、ウエブに文書を掲載したと語った。米国大使館側は、ブッシュ米大統領の訪中を今月19日に控え、テロの可能性に極度の注意を払っていたと見られる。【了】