長崎宏子は、小学6年生で幻のモスクワ五輪代表に選ばれた。

「秋田で1番が、全国大会で2番になり、すぐにオリンピック選手に。あれよあれよという感じでした。日本の不参加が決まっても、そのときはピンとこなかった」

 4年後のロス五輪に出場した。

「モスクワに出ていれば、そこで五輪への取り組み方を学んで、ロスでは金メダルだったかもしれない。そのとき初めて、五輪の重みを知った」

 現役引退後、JOC(日本オリンピック委員会)の職員に。1995年、上司だった春日良一氏(62・現スポーツコンサルタント)と結婚。
 そして娘は、美人に成長した。

 三姉妹の長女・希さん(22)が生まれたときの経験が、夫婦で始めたベビースイミング教室「ベビーアクアティクス」の原点だ。

 希さんは母親の活躍をYouTubeで知ったという。

「ベビースイミングの影響か、反抗期もなく育ちました。水泳も続けたけど、ダンスを習ったら、そちらが好きになった」(希さん)

 ミュージカル『アニー』に出演した経験もある。今春大学を卒業、「目標はブロードウェイの舞台に立つこと」(同)と大きい。

 長崎は「希の舞台を観ると幸せな気分になる。一生懸命なところが、勉強になる」と親バカぶり。母に続き、今度は娘が世界を目指す。

ながさきひろこ
1968年7月27日生まれ 水泳平泳ぎで、ロサンゼルス五輪では200メートルで4位、100メートルで6位入賞。ソウル五輪にも出場した。日本選手権は8連覇している

(週刊FLASH 2018年5月8・15日合併号)