野球用語で「perfect game」「complete game」「shutout」、違いは分かる?

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4年に一度の野球の世界大会「World Baseball Classic」(WBC)。

イスラエルを8−3で破り、2次ラウンドを1位通過で決勝トーナメント進出を果たした侍ジャパンは、決勝トーナメントでアメリカ・プエルトリコ・ドミニカ・ベネズエラといった強豪国が集うプールFを勝ち抜いた猛者たちを相手に戦うことになる。

WBCには米国メジャーリーグの一線級の選手たちが登場し、国の威信をかけて戦う。テレビ中継を見て彼らのパワー、スピード、フィールディングに魅入ってしまったらぜひ、メジャーリーグの生放送を見てほしい。スリリングな試合が楽しめるだろう。

特におすすめはメジャーリーグの試合中継を現地音声で観ることだ。NHK BS1では第二音声で英語での実況を聞くことができ、「野球」とは違った「ベースボール」の趣を感じることができる。

■間違えやすい野球英語をチェック!

以前、元ヤクルトスワローズのボブ・ホーナーが「地球の裏にはもう一つのベースボールがあった」と言った。この言葉の真意はさておき、「野球用語」においても「野球」と「ベースボール」はやはり違う。

野球用語を英語で学ぶ英会話本『かっ飛ばせ!ひとこと英会話』(リサ・ヴォート著、Jリサーチ刊)から紹介しよう。

(1)「タイムリー」は日本の言葉
打点が入るヒットを日本では「タイムリーヒット」「タイムリー二塁打」と、「タイムリー」という言葉を使うが、英語では使わない。「RBI hit」「RBI double」と、「RBI」が使われる。「RBI」は「runs batted in」の略称で、「ヒットによって入った得点」という意味だ。

ちなみに、「ノーヒットノーラン」の「ラン」は「runner」(走者)ではなく、「run」(得点)の意味である。なので、四球やエラーによる走者が出ても「ノーヒットノーラン」は達成できる。

(2)「perfect game」「complete game」「shutout」、違いは分かる?
「perfect game」「complete game」「shutout」という3つの言葉、いずれも投手が最後まで投げ切った試合を指すのだが、それぞれ意味は違う。その違いは分かるだろうか? 

では、答えだ。

「perfect game」…完全試合
「complete game」…完投
「shutout」…完封

意外なのが「complete game」である。「完全な」という意味から「ノーヒットノーラン」や「完封」を示す英語と勘違いしてしまうかもしれないが、日本語訳すると「完投」。一人の投手が最後まで投げ切る試合を意味するのだ。

■興奮する実況のシャウトにはこんな意味が

もう一つメジャーリーグを英語音声で見たい時に覚えておきたいのが、実況中継での「シャウト」である。

“Absolutely incredible!”
これは「なんてすごいプレーなんだ!」という気持ちを表した絶叫で、直訳すると「まったく信じられないよ!」になる。 Unbelievable.(信じられない)もよく使われる表現だ。

“Pandemonium here at this stadium!”
Pandemoniumは「大混乱」「地獄」という意味で、「スタジアムは大混乱だ!」という表現となる。普段聞き慣れない単語なので、覚えておきたい。



『かっ飛ばせ!ひとこと英会話』は日本プロ野球のセ・リーグ6球団のマスコットが勢ぞろいし、野球をネタにした英会話を学ぶことができる一冊だ。今年のプロ野球もまもなく開幕。英会話を学びながら観戦してみるのも、楽しい試みになるかもしれない。

また、メジャーリーグでは今季もイチロー選手をはじめ、ダルビッシュ有選手、岩隈久志選手、田中将大選手ら日本人選手がフィールドに立ち、活躍してくれるはず。
彼らへの声援を英語で送ってみるのもいいかもしれない。

(新刊JP編集部)

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