セリエA第4節、アウェイでのリボルノ戦を0−0で終えたACミランに突然“監督とセードルフの確執説”が浮上、クラブは対応に追われる羽目になった。

試合中に激しい言い争いを繰り広げたACミラン監督カルロ・アンチェロッティ(47)とMFクラレンス・セードルフ(30)、有料放送SKYのTVカメラに狙われる事は想定内だったが集音マイクに拾われる事までは想定外だった。交代枠を使い切った後半24分以降、膠着状態に業を煮やした監督はベンチから選手達に怒声を飛ばし続けた。

監督「お前ら、プレイが遅すぎる!!2タッチ以内でプレイしろ」
セードルフ「監督、批判ばかりしていないでベンチから我々をサポートしてくれよ」
監督「お前はラッキーだな。交代枠を使い切っていなければ、とっくに交代だぞ!!」

高性能集音マイクに拾われた会話は瞬く間に表沙汰となり、翌日の新聞には“アンチェロッティ監督とセードルフの確執”として大きく報道。ACミランは不正発覚により「−8」ポイントからのスタート、約半年振りのスコアレス・ドローで開幕連勝は「3」でストップ。ただでさえストレスの溜まる監督業に集音マイクが更なる追い討ちをかけた。試合後アンチェロッティ監督は憮然とした表情で「引き分けの結果は仕方がない。だが、俺とセードルフのやり取りは我々の問題であって、お前達に向かって言ったわけではない。ベンチ内の声まで拾われたら全てが台無しだ。もう我慢の限界だ」と一気に捲くし立てた。一方、セードルフはACミラン公式サイト上で「ピッチ内の問題はピッチ内で解決した」と事情を説明、事態の収束に動いた。怒声はつきもののプロスポーツ界、全てが筒抜けでは名監督にも打つ手は無い。