1日に行われたセリエA第14節、カターニア対ミランの一戦で、終了15分前に緊張が走った。カターニアDFニコラス・スポッリと衝突したミランFWマリオ・バロテッリが、スポッリに対して指を向けつつ、叫びながら近寄っていったのだ。

「黒んぼのクソったれなんて言うんじゃねえ!」。バロテッリは激怒し、スポッリは否定。チームメートたちが2人を離し、MFカカーはバロテッリをなだめた。リッツォーリ主審も同様だ。バロテッリはベンチの近くに連れていかれ、マッシミリアーノ・アッレグリ監督もプレーに集中するよう求めた。

唇の動きからは、スポッリが何を言ったかは分からず、主審も第4審判も判断できるほど声は聞こえなかっただろう。その後、アッレグリ監督はバロテッリとFWアレッサンドロ・マトリを交代させた。バロテッリはピッチを出る際にカターニアサポーターからブーイングを浴び、これに対して指で3をつくって返している。ミランのゴール数だ。

アッレグリ監督は試合後、「何も起きていない。少し緊張があって、私は彼を下げることにした。マリオはゴールを決め、とてもうまくやったよ。それから少しナーバスになった。我々が疲れていたからかもしれないね」と話すにとどまった。

カカーは「スポッリがマリオに何を言ったかは知らない。僕は彼がナーバスになっているのを見て、落ち着くように言ったんだ。チームにとって大事な選手だからね。今日も彼はゴールを決めた。今はより満足しているよ。彼にとっても流れは変わっているんだ」とコメントしている。

一方、カターニアのルイジ・デ・カーニオ監督は、「正直、私は何も気づかなかった。スポッリのことは最近知ったばかりだが、良い人物だよ。誤解であって、人種差別ではないと思う」と語った。