先日紹介した「ピクシー」こと名古屋のストイコビッチ監督(48)のインタビューがボスニアの新聞に掲載され、これを読んだボスニア代表のサフェト・スーシッチ監督(58)が笑いながらコメントしています。

ピクシーは数日前、トルコのアナトリア通信のインタビューにこたえて、1990年のワールドカップ・イタリア大会でのユーゴスラビア代表(オシム監督)は、パーペ(スーシッチの愛称)中心のチームであり、自分は彼のために走った、それは光栄なことだった。またスーシッチはボスニア代表をワールドカップ出場に向けて前進させるなど、監督としても優れた能力があると絶賛していました。

これに対し、スーシッチ氏は日刊紙「ドネブニ・アワズ」の取材に応じ、次のようにコメントしています。

(質問)現役時代のチームメイトから賞賛されていますが?

スーシッチ「いや、率直に言って、よくわからないんだ(笑) 本当にピクシーが俺のために走ったのかどうか。彼もアーティストだったからね。
どちらかというと、俺たち(2人)のために、それ以外の選手たちが走ってくれた、という風に言いたいね(笑)」

「ピクシーは1990年のワールドカップ・イタリア大会で、わがユーゴ代表のベストプレイヤーだった。その後、プロ選手としての現役生活を退いてからも、俺たちは非常にいい関係を続けてきた。ある時期には2人ともパリ市内の近くに住んでいて、元選手たちを集めて試合をして楽しんだり、けっこう濃い付き合いもしていた。それで、さっきの話だけど、やっぱりピクシーは俺のためには走ってはいなかったと思うよ(笑)」と、スーシッチは機嫌よさそうに話した。

一方、ピクシーの記事に前後して、アルジェリア代表のワヒド・ハリルホジッチ監督(60)もスーシッチ氏を絶賛、「ボスニア国民全員を幸福にしている」などと「褒め殺し」(笑)のようなコメント。これに対しても、スーシッチ氏は次のように──。

スーシッチ「ワハ(ハリルホジッチ)とは家族ぐるみの付き合いで、子どもたち同士も仲良しだが、もちろん、褒められて悪い気はしない。元チームメイトで、監督業では先輩だからね。ワハのアルジェリア代表こそ、W杯予選(アフリカ第2次ラウンド)を勝ち抜いてプレーオフ(最終ラウンド)に進出している。ボスニアは残り4試合で3勝しなければならないが、アルジェリアは残り2試合。こうなったら両国とも予選を突破して、ブラジルで対戦したいものだ」