国際オリンピック委員会(IOC)のロゲ会長は13日、記者会見で、文大成(ムン・デソン)IOC委員の論文盗作疑惑について「(文氏が卒業した)大学側の決定を待っている」と述べ、同問題に注目していることを明かした。複数の韓国メディアが報じた。

 調査結果が出た後の措置については言及しなかった。文氏の論文盗作疑惑が浮上した2012年、IOCは韓国体育会に調査を要請している。

 論文盗作疑惑は12年の統一選挙で、文氏が与党セヌリ党から立候補した際に浮上した。文氏は国民大学で博士学位を取得しているが、大学側が博士論文について予備調査を実施したところ深刻な盗作が確認された。盗作判定を受けて、文氏は当選していたセヌリ党から離党し、東亜大学のスポーツ学部教授を辞職。現在は、国民大学の調査委員会が論文盗作に対する最終的な審査を進めている。

 文氏は04年アテネ五輪にテコンドー韓国代表として出場し金メダルを獲得。08年北京五輪ではアジア人初のIOC選手委員に選出された。任期は16年まで。(編集担当:新川悠)