雲南省貢山トーロン族ヌー族自治県政府の自然保護局事務室主任で、県政治協商委員会の委員だった和正軍容疑者はこのほど、6歳の少女に対するわいせつ行為で、起訴されることになった。事件発生は8月25日で、和容疑者は激怒する父親に「習慣なもので」などと言い訳して“謝罪”したという。新民網などが報じた。

 少女は8月25日、父親に連れられて外出中だった。午後4時半ごろ、少女が「トイレに行きたい」と言い出したので、目の前のビル2階のトイレに行くよう言った。しばらくすると少女はビルから出てきて「眼鏡をかけた男の人がズボンを脱がせた。手を入れられて股が痛い」といって泣き出した。

 娘がわいせつ行為の被害者になったと知った父親は、娘を連れて、ビルに飛び込んだ。2階は県の自然保護局事務室で、父親によると、わいせつ行為をしたのは和容疑者とすぐに分かったという。父親は激怒して「もっとましなことをしろ、おれの娘は何歳だと思っているんだ」と怒鳴った。和容疑者は自分の犯行だったことはすぐに認めて謝罪したが、「習慣なもので、勘弁してほしい」などと言い出したという。

 父親が警察に通報した。警察官が到着すると和容疑者は逃げ出したが、その日のうちに身柄を拘束した。和容疑者は県政治協商委員会の委員だった。政治協商委員は政府などへの提言機関で、議会である人民代表大会に準じる存在。同委員会は9月末、和容疑者を委員から除名した。

 怒江州人民医院は被害者に裂傷などの傷が認められると診断したことも、和容疑者の犯行の裏付ける証拠のひとつになった。

 雲南大韜弁護士事務所の王祖碧弁護士によると、「暴力や脅迫、その他の手段で女性にわいせつ、あるいは侮辱的な行為を強要する場合、最大で5年の懲役刑が言いわたされる。犯行場所が公共の場所だったり多くの人々の面前だった場合には、最大でさらに5年の刑が追加される。被害者が未成年だった場合には、同範囲内で厳しく罰せられるという。

 和容疑者の「習慣なもので」との言葉が真実ならば、余罪がある可能性があるが、今のところ、伝えられていない。(編集担当:如月隼人)



■最新記事
少女転落死…わいせつ行為の元警官らに執行猶予つき死刑判決=中国
女装の少年、詐欺目的で“嫁ぐ”…新郎の叔父に襲われ露見=中国
被害者9人の強姦罪、妻は精力剤飲ませて手助け「善行だから」
女性に催淫剤を飲ませて肉体関係―北京大学学生に強姦罪で実刑判決
監禁の少女2人を救出、地下室に鎖でつながれ10カ月―中国