イギリス『タイムズ』が選ぶ歴代ワールドカップ(W杯)の優秀選手ベスト10で、アルゼンチンのディエゴ・マラドーナがトップに選出された。だが、イングランド人の大半にとってマラドーナといえば、86年大会でイングランドを下した「神の手ゴール」のことだ。『タイムズ』にとっても、マラドーナをトップに選ぶことは簡単ではなかったのだろう。同氏はマラドーナのことを「不完全な天才」と称した。

マラドーナは21試合に出場し、8ゴールを記録している。2位に選ばれたペレよりも試合数は多いが、ゴール数は少ない。多くのゴールを決めているペレも、70年大会での2つの失敗――グループステージのイングランド戦と準決勝のウルグアイ戦――が思い出される。だが、“サッカーの王様”から称号が奪われることはない。

もう一人、称号を受けたのが、3位の“皇帝”フランツ・ベッケンバウアーだ。4位はイタリア代表で33ゴールを記録し、34年と38年大会で活躍したジュゼッペ・メアッツァ。現在ミランとインテルが使用するスタジアムの名前にもなっている。5位はW杯13試合で14ゴールを記録した永遠のボンバー、ゲルト・ミュラーだ。

『タイムズ』が選ぶ歴代トップ10は以下のとおり。

1位: ディエゴ・アルマンド・マラドーナ
2位: ペレ
3位: フランツ・ベッケンバウアー
4位: ジュゼッペ・メアッツァ
5位: ゲルト・ミュラー
6位: ガリンシャ
7位: ヨハン・クライフ
8位: ロナウド
9位: ボビー・ムーア
10位: フェレンツ・プスカシュ