19日に行われた検査が、先日からの予想を裏づけた。ミランFWアレシャンドレ・パトがインテルとのミラノダービーに欠場することとなったのである。同選手は右内転筋を損傷しており、レオナルド監督が彼を起用することはできなくなる。一方、MFクラレンス・セードルフについては朗報が届いており、同選手は回復に向かっている。また、DFジャンルカ・ザンブロッタも日に日に良くなっているようだ。

両選手が復帰できる場合、レオナルド監督はどうするのだろうか? ザンブロッタとセードルフ、パトがいなかったリーグ戦ここ3試合で、ミランは3勝を手にしている。さらに、3試合とも素晴らしいパフォーマンスで、「スペクタクルのレッスン」と言えるようなものだった。それは数字が示している。この3試合でミランは12ゴールを挙げており、そのうちの6得点はFWロナウジーニョによるものだ。一方、失点はジェノア戦の2ゴールだけとなっている。

この270分間で、ミランはMFデイヴィッド・ベッカムも活躍している。1月に“復帰”したばかりの同選手は、パトの代役という非常に厄介な役割をいきなり託された。まるで論理を無視するかのようなものだが、結果的にはとても実りあるものとなった。

レオナルド監督は、ダービーが最高のタイミングで訪れたと語った。ミランは首位インテルとの勝ち点差を6ポイントとしており、さらに消化が1試合少ない(悪天候で延期となったフィオレンティーナ戦が2月24日に開催予定)。あとはただ、ケガ人問題をどう管理するかだけだ。そこには、DFアレッサンドロ・ネスタのことも含まれる。同選手は17日のシエナ戦で筋肉の問題を訴えた。

そのネスタについて、DFルカ・アントニーニは19日、「日曜にストップしたのは、ただ慎重を期してのことさ。彼は(ダービーに)出るだろう。そして、ここ数試合のように、またスペクタクルをもたらしてくれるはずだよ」と話している。まさしくこのアントニーニが、イニャツィオ・アバーテとともに、新生ミランのサプライズと言えるだろう。両サイドバックは運動量が豊富で、ストライカーたちにボールを供給している。素晴らしく機能しており、アンドレア・ピルロを取り戻すとともに、マルコ・ボッリエッロの才能をすべて生かしている。ボッリエッロはますますトリデンテ(3トップ)の中央を牛耳っており、7ゴールでスペクタクルをもたらしている。

だが、ミランが日曜に対戦するのはインテルだ。確かに100%の状態ではないが、シニカルで屈強なチームである。それは、2−3から4−3と逆転勝利したシエナ戦や、2ゴールを奪われてから追いついたバーリ戦を見てもわかるだろう。インテルの強力なフィジカルが違いをつくることはあり得る。ミランはテクニックとスピードで応じるだろう。レオナルド監督は中盤を抑えられないように、リスクの少ない戦術も検討しなければならない。好パフォーマンスを見せる必要があり、ミランはそれを信じている。