さよならイベントが計画されています。


廃車が決まった「レトロ電車」。左から300号、120号、23号、500号(画像:ことでん)。

 ことでん(高松琴平電気鉄道)は2019年5月9日(木)、大正から昭和初期にかけて製造された動態保存の「レトロ電車」4両を、2021年までに順次廃車すると発表しました。

 廃車対象は、1925(大正14)年製造の23号(20形電車)、1926(大正15)年製造の120号(1000形電車)と300号(3000形電車)、1928(昭和3)年製造の500号(5000形電車)です。

 23号は1963(昭和38)年に近鉄から譲渡された車両で、2020年ゴールデンウィークのさよならイベント後に廃車されます。

 120号、300号、500号は、いずれもことでん(当時は琴平電鉄)が発注した車両です。このうち500号は2020年9月のシルバーウィーク、120号と300号は2021年ゴールデンウィークにそれぞれ計画されているさよならイベント後に廃車を迎えます。なお、300号は営業運転を退いた後、作業用車両やイベント撮影用として使われる予定です。

 ことでんの担当者によると、「レトロ車両」の廃車について、維持や修繕コスト、留置スペースなどの面から決まったといいます。申し出があれば車両の譲渡も検討されますが、静態保存先が確保されなければ解体される見込みです。

【写真】岡山で保存されている760号


2006年9月の廃車後、玉野市電保存会に譲渡され、岡山県玉野市内の総合福祉センター「すこやかセンター」に静態保存されている760号(2016年4月、草町義和撮影)。