ドコモ、『4割値下げ』分離プラン後のスマホは「正価販売が基本」
NTTドコモは2019年春以降に開始する新料金プランについて、スマートフォンに対する購入補助を原則、撤廃する方針を示しました。同社の2019年第3四半期決算説明会にて、吉澤社長が語りました。

NTTドコモは2019年4〜6月に「2〜4割値下げとなる新料金プラン」の導入を予告しています。新プランは「分離プラン」と呼ばれる、端末代と通信料金を明確に区別したものになります。

現在のスマートフォンの料金プランでは、機器の代金の一部を通信料金から割引する「端末購入補助」という販売方法が主流。NTTドコモは「月々サポート」としてこの端末購入補助を導入しています。総務省はこの販売方式について、一部で過度な値引き販売が行われている実態を憂慮し、規制を検討しています。NTTドコモの新プランでは、「端末購入補助」を廃止し、分離プランを導入することになります。

吉澤社長は新プラン導入後のスマートフォン本体代金について「お客様から見た場合、今の価格より高くなる。今のdocomo withのように正価で買っていただく形が基本になる」と話し、新プラン導入後は、ほとんどの機種で割引をつけずに販売する方針を示しました。

一方で吉澤氏は「割引がまったくないというのはあり得ない」とコメントし、3Gの携帯電話からスマートフォンへ乗り換える場合や、型落ちの機種の場合は、ある程度の割引をつけて販売する可能性もあると示唆しました。

新プランでは、通信料金が安くなる分、スマートフォンの購入代金は(少なくとも見かけ上は)値上がりする形となります。端末を購入しづらくなる状況に対し、吉澤社長は「docomo withで扱っているようなミドルレンジのスマートフォンの品揃えを充実や、1台のスマホを長期間使えるようにサポートサービスを拡充させる」といった取り組みで対処していくと語りました。

▲ドコモは2018年10月、第2四半期決算説明会で「2〜4割値下げ」の新料金プランを予告しています