まるで魔法の鏡。Amazonが混合現実ミラーによる「バーチャル試着」技術を出願


Amazonがバーチャル着替えを実現する混合現実ミラーの特許を出願していることが、海外Tech系メディアGeekWireにより伝えられています。

この鏡は、写したユーザーの画像に水着やカクテルドレスなど仮想ファッションを着せた上で、ビーチサイドやダンスフロアなど様々な場面に置いた姿を確認できるもの。服のみならず舞台とのコーディネートにも参考にできるという趣旨のアイディアです。
Amazonはすでに同社のAlexa搭載スピーカーEchoにカメラを搭載して自撮りができるEcho Lookを米本国で販売しており、2つの写真からどちらの服が似合っているかをアドバイスするLook's Style Checkサービスを提供しています。

新たに特許出願された混合現実ミラーは、Echo Lookの延長上にあるもの。鏡は部分的に反射、部分的に透過性あるマジックミラー的な作りで、そこにディスプレイやカメラ、プロジェクタを組み合わせて「現実とバーチャル服やシーンと合成する」という仕組みです。

ユーザーが鏡を見ると、カメラが周囲の環境をスキャンし、顔と目を識別して着替えをさせる本人を認識。このプロセスが完了するとバーチャルな服とシーンが鏡に反映され、顔追跡センサーによりどんな角度でも画像を生成できるとのこと。

これはあくまで特許の出願ということで、製品化される保証はありませんし、このアイディアが複数の製品に分散されて実現する可能性もあります。

ただ、Amazonがファッション業界で積極的な動きを見せていることも事実です。2016年には独自ファッションブランドを立ち上げ、2017年にはKinectを使って簡単に人体の3Dモデルをスキャンできるシステムを開発したスタートアップBody Labs社を買収しています。


ファッション音痴に悩まされている人々には、Amazon鏡の前に立つだけで「似合う服」の候補が提示される未来が待ち遠しいかもしれません。