女優の川栄李奈と、俳優・ミュージシャン・タレントのピエール瀧が21日に、東京でおこなわれた『映画「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」映画公開記念舞台挨拶詳細』に登壇。今回作品の日本語吹き替えに挑戦した川栄と瀧は、NHKの連続テレビ小説『とと姉ちゃん』で、父娘役として共演の経験もあり、アフレコの様子を振り返るとともに、かつての共演さながらのほほえましい会話を繰り広げていた。

 『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』は、アニメーションスタジオ ライカ制作のストップモーションアニメ。いにしえの日本を舞台に、三味線と折り紙を自由に操る魔法の力を持つ少年クボが、自身の片目を失った元凶であり、両親の仇である“月の帝”と対峙する中で、自身の出生の秘密が明かされる冒険に挑む姿を描く。原版のボイスキャストにはアート・パーキンソン、シャーリーズ・セロン、マシュー・マコノヒー、ジョージ・タケイら豪華俳優陣が参加、日本語吹き替えにも矢島晶子、田中敦子、羽佐間道夫らベテラン声優陣が登場。川栄はクボの母の親類に当たる闇の姉妹役、ピエールはクボが旅する中で出会うクワガタ役を担当する。

 今作では敵同士という立場での共演に瀧は「以前の作品では、親子の絆は深かった方だと思うんですけど、絆が深すぎると敵対することもあるんだなと。絆って怖いよね、ってね」少しジョークっぽさを交えながら今回の作品をアピール。

 今回、悪役初挑戦となった川栄は「声優を務めること自体、そんなになかったのでひたすら練習しました。このキャラクターはルーニー・マーラ―がやられているんですけど、すごく素敵でぞっとしたので、それに近いものにしようと頑張ったのですが、どうだったか…」と役への取り組みを振り返る。そんな川栄の出来栄えに瀧は「僕が共演した時は娘役だったけど、いろんな役もやられているし、ピリッとしたところもお上手じゃないですか。だからちょうどはまりなのかなと思ってみていました」となかなかの高評価。

川栄李奈

 さらに「最初に聴いた時『川栄さん?』という感じだと思ったけど、ハマっていて怖ぇなと。これを見て子供が泣いたらしいですから、大成功ですよ」と冗談っぽさを加えながらも、川栄の演技を絶賛していた。

 一方『とと姉ちゃん』での共演の際は、オフ時も気のおけない仲だったようで、その際からの瀧の印象に川栄は「お茶目です。瀧さんは明るいです。変わらないと思います」と親しみやすさを感じている様子。一方瀧は「川栄さんは半裸になっていることが多いですね。堂々と着替えちゃうくらいで」とコメント、川栄も「共演した時も“お疲れさまでした”と通りすがりの時に、もう脱いでいるという状態が…」と笑いながら仲睦まじい現場の頃を振り返ってた。

 また、この日はフォトセッションで、実際に撮影された映画のキャラクター・クボのミニチュアを川栄が手に持ち撮影。そんな川栄に瀧は「落としたら誰かの首が飛ぶらしいですからね。落とすなよ、落とすなよ!」とプレッシャーをかけながら笑いを誘っていた。【取材・撮影=桂 伸也】

『映画「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」映画公開記念舞台挨拶詳細』に登壇したピエール瀧と川栄李奈
川栄李奈
川栄李奈
ピエール瀧