23日、新華社は、アパホテルの客室に南京大虐殺を否定する書籍が置かれていた問題で、韓国のメディアやネットユーザーの報道や見解を紹介した。写真はアパホテル。

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2017年1月23日、新華社は、アパホテルの客室に南京大虐殺を否定する書籍が置かれていた問題で、韓国のメディアやネットユーザーの報道や見解を紹介した。

この問題は、ある米国人女性が中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で「アパホテルには南京大虐殺を否定する内容の書籍が全客室に置かれている。中国人はこの事実を知った上で宿泊するかどうかを決めるべき」とリポートする動画を投稿したことがきっかけだった。

中国のネット上ではアパホテルへの批判の声が相次ぎ、「ボイコット」の呼び掛けも行われた。また、中国外交部もコメントを出す事態に発展。来月に札幌で開催される冬季アジア大会の大会組織委員会も選手に配慮してアパホテルに書籍撤去を申し入れたが、アパホテル側は応じない構えを見せている。

そうした中、新華社はこの問題に対する韓国の反応を紹介する記事を掲載した。記事によると、韓民族報は「アパホテルはいわゆる言論の自由を理由に右翼書籍撤去を拒否し、中国侵略の過程で行われた残忍な平民虐殺などの軍国主義の犯罪行為の否定を『立場の違い』などと言い放ち、さらには『事実に基づいた本当の歴史』などとしている」などと厳しく批判。韓国SBSはアパホテルの元谷外志雄会長について、「右翼団体を運営し、あちこちで右翼的な思想を吹聴。演説では戦争犯罪を美化し、慰安婦の史実を否定している」などと指摘しているという。

上記以外の韓国メディアを見ても、扱いはそれほど大きくはないが「歴史歪曲(わいきょく)の本を置いた」などと批判的に報じているところが多いようだ。また、この問題と関連して名古屋市の河村たかし市長が「南京大虐殺はなかった」と発言しているが、韓国ではこちらを大きく報じるメディアが多く、聯合ニュースやKBSも「妄言」との見出しで批判的に伝えている。

新華社の記事はさらに、韓国ネットユーザーの論調も紹介。アパホテルに設置された書籍の中で「慰安婦」を「売春婦」と呼んでいることに憤慨し、一部のユーザーがボイコットを呼び掛けているという。また、ここ数日平昌五輪のHPで、「竹島」が韓国名である「独島」と表記されていることに日本側から抗議が出ていることと関連して、「平昌五輪期間中にも選手たちが泊まるホテルなどに、日本軍の慰安婦の罪に関する書籍を置いておこう」といったコメントが登場し、他のユーザーから高い評価を得ているという。

記事は最後に、韓国民間団体「平和ネットワーク」の鄭旭●(●=さんずいに「是」。チョン・ウクシク)代表へのインタビューを掲載。鄭代表は「アパホテル代表の言論はすべての日本人を代表するものではなく、日本にも良知のある人は多い」とする一方、「日本政府や一部のメディアによって状況は絶えず悪化している」とも指摘。慰安婦問題を引き合いに、「日本は言行を慎むべきだ」と述べたという。(翻訳・編集/北田)