これは宇宙人からのメッセージなのか、それとも宇宙の神秘が作り出す偶然なのか……。銀河系の外からの強烈な電波の放射「高速電波バースト(FRB)」が最初に観測されたのが、2007年。それ以来天文学者はこの電波の発信源をつねに探してきたのですが、とうとうそれが30億光年以上先の矮小銀河からのものだと判明したのです!
 

 
この電波の放射「FRB 」はこれまで18回だけ、ミリセカンド単位という極めて短い時間の放射として観測されました。そして2012年にも、プエルトリコのアレシボ天文台によって新たな放射「FRB 121102」を観測。そしてコーネル大学の研究チームはニューメキシコにあるカール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群を利用し、昨年に月内で合計9個の電波の放射を観測。これにより、FRB 121102の位置を特定したのです。
 
ただし今回はその発信源が判明しただけで、どのようにしてこの電波が生成され、放射されているのかについてはわかっていません。しかし30億光年からの放射ということで、極めて強いエネルギー源が存在していることは容易に想像がつきます。たとえば、その候補としては極端に強い磁場を持つ中性子星の一種「マグネター」が予測されています。あるいは、ブラックホールを抱える「活動銀河核」なのかもしれません。
 
今後、科学者はFRB 121102のさらなる観測を続ける予定です。これまでとは全く異なる活動を行う30億光年先の矮小銀河とは一体何者なのか、実に興味深いですね!
 
Image Credit: Copyright Danielle Futselaar
■Astronomers have found the source of a deep space radio wave burst for the first time
http://www.theverge.com/2017/1/4/14158048/deep-space-fast-radio-wave-burst-frb-121101?utm_source=rss&utm_medium=rss
■Surprise! Monster Burst of Radio Waves Arose in Tiny Galaxy
http://www.space.com/35215-powerful-cosmic-burst-surprising-humble-origin.html?utm_source=rss&utm_medium=rss