近ごろ、まるで一般用語であるかのように使われる「ADHD」という言葉。不注意や多動性、衝動性が特性の「発達障害」の症状の一種だ。文部科学省の資料によれば、子どもの「発達障害」の診断数は2016年から2021年までに約16倍にも増加しているという。同様に増え続けているのが「大人の発達障害」である。***『トラウマからの回復』(扶桑社)の著者で、田町三田こころみクリニックでトラウマの専門外来を行っている精神科医