日大高vs上矢部
試合を作った則竹(日大高)
序盤から集中攻撃。「打つべき者が打ち、走る者が走る」攻撃は足を絡めてスピーディーに見えつつ長打もしっかり放つ。今日の日大高はそんな試合展開を見せてくれた、上矢部に対して10対3と7回コールドで撃破した試合を振り返る。
日大高・先発は背番号10番を着けた左腕の則竹 良太だ。昨年は主にリリーフとして活躍することが多く、小柄ながら120キロ後半の速球で勝負する投手だったが、一冬越えて、下半身は大きく逞しくなり、キレのある速球に磨きがかかった。そんな則竹は上矢部打線に対して序盤3回まで得点を許さなかった。
日大高は3回までに長短打を放ちながらも相手守備のスキを突いた走塁を絡めて序盤3回までに5得点。3回裏終了時点で5対0と日大高がリードして4回表を迎える。4回表、反撃したい上矢部は日大高・則竹が制球を乱し3四球で二死満塁から押し出し四球で1点返した。続く5回表の上矢部の攻撃は二死一、二塁から6番元田が左翼線に2点タイムリー二塁打を放ち5対3と制球を乱した則竹を見逃さなかった上矢部打線は見事だった。
2点差まで追い上げられた日大高、5回表の攻撃。1番平野が遊撃手の送球エラーで出塁。相手投手のボークで二塁、盗塁をしかけ三塁までいくと2番黒木が二塁打を放ち6対3。3番大貫が犠打を決め一死二塁ところで相手投手がこの回2度目のボークで走者は三塁へ、4番・宮田のところで上矢部バッテリーのミスがありホームイン、7対3。宮田は倒れるが5番丹羽が四球を選び二死一塁とした。ここから6、7、8番が三連続二塁打を放ち3得点を追加。10対3として上矢部には痛すぎる追加点となってしまった。
コールドゲーム成立目前の7回表から日大高は則竹から右下手投げの高松屋にスイッチ。先頭打者に死球を与えるもここから三者連続三振で締めてコールドゲーム成立。日大高が10対3で上矢部を撃破し県大会出場を決めた。
日大高の打撃は各打者が半端なスイングを見せず振り抜く姿勢は冬の成果がすごく感じられた打撃だった。一方、投手陣の四死球が多いのが気になった、日大高が勝ち抜くために県大会では投手陣の安定が大事になってくる。
(文・高校野球ドットコム編集部)