アニメーション制作会社トムス・エンタテインメントの50周年を記念したイベント「トムスfes.」。出演声優が集まり、トムス作品について語りあった。栗田貫一・沢城みゆき・浪川大輔による「ルパン三世」トークも。

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答え:アニメを制作している会社がトムス・エンタテインメント。

10月12日、よみうりホールで「トムスFes.」(昼の部・夜の部)が行われた。アニメ制作会社トムス・エンタテインメント(以下、トムス)の50周年を記念したイベントだ。MCは吉田尚記と長妻樹里。

そもそも、トムスがどんなアニメを作っているのか、ピンとこない人も多いはず。
50年間で作ったアニメは約200タイトル、1万エピソードを超える! トムスの歴史をまとめよう。

【1960年代】
「ビッグX」(この作品で1964年にアニメ制作をスタート)「巨人の星」「アタックNo.1」

【1970年代】
「ルパン三世」「ガンバの冒険」「エースをねらえ」

【1980年代】
「キャッツ・アイ」「名探偵ホームズ」「じゃりン子チエ」「それいけ!アンパンマン」

【1990年代】
「魔法騎士レイアース」「名探偵コナン」「怪盗セイント・テール」

【2000年代】
「D.Gray-man」「ガラスの仮面」「とっとこハム太郎」「ギャラリーフェイク」

【2010年代】
「カードファイト!! ヴァンガード」「戦国乙女〜桃色パラドックス〜」「BRAVE10」「LUPIN the Third 〜峰不二子という女〜」「とある飛空士への恋歌」

名作タイトルばかりだ。「このアニメの制作会社ってどこなんだろう?」と意識しはじめるのは、物心がついてオタク街道を進むようになってから。当時見てはいたけれど、制作会社がトムスだと知らなかった!

「トムスFes.」夜の部では、これらのタイトルを、VTRを見ながら出演声優とともにふりかえった(古谷徹や倉木麻衣からのメッセージ動画も流れた)。舞台に並ぶのは10人の声優。沢城みゆき、浪川大輔、森川智之、佐藤利奈、悠木碧、竹達彩奈、伊瀬茉莉也、喜多村英梨、佐藤拓也、三森すずこ……めっちゃ豪華だ!

これだけ多くの声優が集まると、年齢層も幅が広い。一番年上が森川智之(1967年生・47歳)、一番年下が悠木碧(1992年生・22歳)。

1980年代までのトークは、主に沢城・浪川・森川・佐藤が支配(なにせ「まだ生まれてません……」という声優が多い)。特に森川はトムスのアニメとともに成長してきたようなもので、テンションが上がり切っている。
変化が訪れるのは1990年代。「魔法騎士レイアース」のOPが流れ始めた瞬間、悠木・竹達・喜多村たちが暴れるレベルではしゃぎだす。対して森川たちは、1990〜2000年代には、すでに出演する側になっているため、視聴者ではなく出演者としての懐かしさを見せていた。

トムスの新番組コーナーでは、「弱虫ペダル GRANDE ROAD(二期)」「神様はじめました(二期)」「繰繰れ!コックリさん」「Hi☆sCoool!セハガール」の4本が紹介。山下大輝のメッセージビデオのほか、ハナエやセガ・ハード・ガールズが登場し、ミニライブを行った。

そして、最後のコーナー。「ルパン三世」のトークショーだ。先ほども登壇していた沢城と浪川に加えて、ルパン役の栗田貫一が舞台に現れる! 拍手の音が、明らかに大きくなっている! 靴下が赤くておしゃれ。
キャストが交代し、再ブーストのかかりはじめている「ルパン」シリーズ。映画「次元大介の墓標」も公開した。栗田・沢城・浪川の3人が、新チームとして新たなスタートを切ったルパン三世の収録風景や、オーディション当時の思い出を語った。
茶目っ気のあるダンディな栗田。大人のおねえさんな沢城。そして沢城よりも年上のはずなのにどこか弟のような浪川(ちなみに浪川は、事前に寄せられた「最近斬ったつまらないものはなんですか?」という質問に椅子から転げ落ちていた)。ここに山寺宏一と小林清志が加わって、今のルパンチームなのだ。

「これがトムスだったんだ!」「これもトムスなんだ!」という驚きでいっぱいの「トムスFes.」。
最後に、出演声優陣のオフィシャルコメントを紹介しよう!

「ルパン三世」
栗田貫一
ルパンシリーズは大好きだし、ルパンみたいになれればいいなって思ってましたよね。彼は男の鑑ですから。そんなルパンを演じる楽しみが、最近わかってきました。ルパンをやって20年だってよく言われるんですが、自分の中ではまだ2ヶ月のような感じです。ルパンチームは新たな作品に命がけで取り組んで行きたいと思っております。また会う時まで、そんじゃぁなぁ〜!

沢城みゆき
栗田さんが新規キャストをお食事にくださった時に、一から新たなルパンをスタートさせようと思ってるんだ、というのを感じて感銘を受けました。今、峰不二子という大女優のかばん持ちをしているような気分です。そんな峰不二子として出演させていただいた「名探偵コナン」は、塾の行き帰りに主題歌を聞きながら帰っていたくらい好きな作品です。

浪川大輔
ルパンシリーズに五ェ門として参加することのプレッシャーは、やっぱり半端じゃなかったです。五ェ門の声を出すとき、チューニングをするんですが、「女か……女か……」って一つのセリフをずっとリピートしていて、ダークな人間みたいになってました(笑)。お主たち、今日は本当に感謝している。……また、つまらぬことを言ってしまった。

「ヴァンガード」
佐藤拓也
ヴァンガードに出演しているうちに、ヴァンガードを見ている子供たちも大きくなっていって、成長を感じられるのがうれしいですね。3年半も続いているので、キャラクターの成長も自分と同じように感じられて、愛着が湧いてきます。
トムスさんにはこれからも夢を作り続けていただきたいと思います。今日は本当にありがとうございました。

三森すずこ
ヴァンガードに3年半出演させていただいて、和気藹々とした現場で収録をさせていただいております。私も実際にカードゲームをしてみたんですが、点数を数えるのが苦手で、ルールもなかなか難しくて、対戦相手の子供にルールを教えてもらいました(笑)。「神様はじめました」では主人公の七生を演じさせていただいているんですが、素の自分でといいますか、七生に似ているところが多くて、ナチュラルに演じられる素晴らしい役でした。

「神様はじめました」
ハナエ
アニメ「神様はじめました」のオープニングを歌わせていただきました。アンパンマンやコナンを制作されているトムスさんが「神様はじめました」を制作されると聞いたときは、思わず感動を覚えました。女の子をキュンとさせる演出には、大地監督わかってらっしゃるなと思いました。本作で初めてアニメに関わらせていただいたんですけれども、またトムスさんの作品に参加できたらなと思います。

「BRAVE10」
森川智之
BRAVE10だけでなく、ギャラリーフェイクや名探偵コナンなど多くの作品に出演させていただいて……アンパンマンではトランクマンっていう、明らかに食べられないキャラを演じました(笑)。50周年おめでとうございます、トムスさんにはお世話になっております! ちなみに僕は「エースをねらえ」を見てモテようとしてテニス部に入りました(笑)。

佐藤利奈
原作のセクシーな絵柄を反映させたアニメーションがBRAVE10の特徴のすばらしい作品でした。原作は連載も続いているので、また集まれたらなと思います。

「とある飛空士への恋歌」
悠木 碧
とある飛空士への恋歌は空戦に力が入っているだけじゃなく、キャラクターのメンタル面も詳しく書かれていて、7ヶ月前に放送が終了したんですけれど、収録している時は彩奈ちゃんと一緒に悩みながら進んでいました。
「アンパンマン」ではブリキッドというキャラクターを演じさせていただきました!

竹達彩奈
レイアースは兄とチャンネル争いしてたくらい好きでした!
OVAで赤ちゃんの役で出演させていただいたコナンは、今もお父さんと劇場版を見に行ってます!

【トムスFes.昼の部登壇者】
「名探偵コナン」高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也(3名共にスペシャルゲスト)
「神様はじめました」三森すずこ、立花慎之介
「弱虫ペダル」山下大輝、福島潤、鳥海浩輔、遊佐浩二
「ZETMAN」伊瀬茉莉也、(遊佐浩二)
「Hi☆sCoool!セハガール」高橋未奈美、井澤詩織、M・A・O

【夜の部登壇者】
「ルパン三世」栗田貫一(シークレットゲスト)、沢城みゆき、浪川大輔
「BRAVE10」森川智之、佐藤利奈
「とある飛空士への恋歌」悠木 碧、竹達彩奈
「戦国乙女」伊瀬茉莉也、喜多村英梨
「ヴァンガード」佐藤拓也、三森すずこ(佐藤利奈)
「Hi☆sCoool!セハガール」高橋未奈美、井澤詩織、M・A・O
「神様はじめました」(三森すずこ)、ハナエ

(青柳美帆子)