「HERO」今夜最終話。一線を越えそうで越えない木村拓哉と北川景子がじれったい
“あんなに容姿端麗な事務官がついてくれているのに、久利生は女性として見ていなかったので、僕は“こいつ、何考えているんだ?”と思いました(笑)。次々にいただく台本を読んでも、久利生が麻木を女性として感じるようなシーンが一向に出て来ないんです。”(「HERO」公式サイト)
9月15日放送の「HERO」第10話では深夜のオフィスで久利生検事(木村拓哉)が突然、麻木(北川景子)のアゴをくいっと持ち上げるシーンがあった。驚いて目をカッと見開きながらも、麻木はまったく抵抗しない。それどころか、目を閉じようとしていた節さえある。なのに、なのに! 久利生は「お前、これ」と麻木の頬についていた紙片をつまみあげ、終了。なんだとー!
暴漢に襲われそうになった麻木を久利生が身を挺して守ったり(第四話)、高熱を出した麻木を久利生まれがせっせと看病したり(第七話)……といった胸キュン展開はこれまでもあった。しかし、恋愛フラグは立ちそうで立たない。
二言目には「私は久利生検事の事務官ですから!」と、パートナーであることをアピールするようになった麻木。仕事相手に対する尊敬以上の感情が含まれているようにも見えるし、とことん久利生イズムに心酔しているだけにも見える。
第10話で久利生が特捜部の応援に駆り出されたことを誰よりも喜んでいたのも、麻木だった。政治家の汚職事件に関わっていたとされる運転手は「運転していない」と主張。その証言を裏付けた久利生らに対し、特捜部の逢阪副部長(手塚とおる)が激昂すると、久利生より先に「わかりません!」と麻木がブチ切れた。
「自分たちに都合のいい材料だけ集めて、そんなのルール違反じゃないですか。真実を追究して、犯罪者を罰するのが検事の仕事でしょう。だから、そのバッジをつけてるんじゃないですか」
かつて弁護士に「素人は黙っていてください。事務官は司法試験に通った法律家じゃない。単なる検事のサポート役でしょ」と見下され、落ち込んでいた姿は見る影もない。特捜部の副部長相手に一歩も引かず、応戦する。
結果は久利生に対する「お前はクビだ」宣言。その頃、城西支部でも、メンバー一同がクビになるやならざるやという問題が生じていた。田村検事が取り調べていた通り魔事件の被疑者・南雲は、過去に何度も同じような事件の容疑者として名前が挙がり、その都度証拠不十分で不起訴になっていたことがわかる。しかも、そのうちの一件だけ別の男性が起訴され、有罪判決がくだされていた。もし、南雲が犯人なら、えん罪ということになる。
南雲を起訴し、余罪をたどれば、えん罪問題を追求せざるを得ない。「マスコミから大バッシングを受けるだろうな」「田村検事はただじゃすまないわよね」「いや、下手したら牛丸次席のクビも飛ぶぞ」と城西支部の面々は頭を抱えていた。
そこへ、特捜部をクビになった久利生と麻木が戻ってくる。「最悪のタイミングだよ、もう」(遠藤事務官/八嶋智人)、「黙って特捜部の言うこと聞いてりゃ良かったじゃないか」(田村検事/杉本哲太)と責められ、再び麻木がブチ切れる。
「久利生さんは間違っていません! 私たちの仕事は特捜部の顔色をうかがうことじゃないでしょう! 嘘の調書にどうしてサインさせられるんですか。久利生さんは検事として正しいことをしたと思います」
燃え上がる炎はやはり、恋の炎ではなさそうだが、熱く激しい。そして、城西支部の面々にも着火。「南雲を起訴してもいいですか、部長」と切り出したのは田村検事だ。あの強欲で計算高くて、出世のことしか考えていないはずの田村検事が! 焼けぼっくいフラグなのかー!! と気が散りつつ、いよいよ最終回。今夜9時から!
(島影真奈美)
*「HERO ヒーロー2014」(脚本:福田靖、ノベライズ:蒔田陽平/扶桑社)
9月15日放送の「HERO」第10話では深夜のオフィスで久利生検事(木村拓哉)が突然、麻木(北川景子)のアゴをくいっと持ち上げるシーンがあった。驚いて目をカッと見開きながらも、麻木はまったく抵抗しない。それどころか、目を閉じようとしていた節さえある。なのに、なのに! 久利生は「お前、これ」と麻木の頬についていた紙片をつまみあげ、終了。なんだとー!
二言目には「私は久利生検事の事務官ですから!」と、パートナーであることをアピールするようになった麻木。仕事相手に対する尊敬以上の感情が含まれているようにも見えるし、とことん久利生イズムに心酔しているだけにも見える。
第10話で久利生が特捜部の応援に駆り出されたことを誰よりも喜んでいたのも、麻木だった。政治家の汚職事件に関わっていたとされる運転手は「運転していない」と主張。その証言を裏付けた久利生らに対し、特捜部の逢阪副部長(手塚とおる)が激昂すると、久利生より先に「わかりません!」と麻木がブチ切れた。
「自分たちに都合のいい材料だけ集めて、そんなのルール違反じゃないですか。真実を追究して、犯罪者を罰するのが検事の仕事でしょう。だから、そのバッジをつけてるんじゃないですか」
かつて弁護士に「素人は黙っていてください。事務官は司法試験に通った法律家じゃない。単なる検事のサポート役でしょ」と見下され、落ち込んでいた姿は見る影もない。特捜部の副部長相手に一歩も引かず、応戦する。
結果は久利生に対する「お前はクビだ」宣言。その頃、城西支部でも、メンバー一同がクビになるやならざるやという問題が生じていた。田村検事が取り調べていた通り魔事件の被疑者・南雲は、過去に何度も同じような事件の容疑者として名前が挙がり、その都度証拠不十分で不起訴になっていたことがわかる。しかも、そのうちの一件だけ別の男性が起訴され、有罪判決がくだされていた。もし、南雲が犯人なら、えん罪ということになる。
南雲を起訴し、余罪をたどれば、えん罪問題を追求せざるを得ない。「マスコミから大バッシングを受けるだろうな」「田村検事はただじゃすまないわよね」「いや、下手したら牛丸次席のクビも飛ぶぞ」と城西支部の面々は頭を抱えていた。
そこへ、特捜部をクビになった久利生と麻木が戻ってくる。「最悪のタイミングだよ、もう」(遠藤事務官/八嶋智人)、「黙って特捜部の言うこと聞いてりゃ良かったじゃないか」(田村検事/杉本哲太)と責められ、再び麻木がブチ切れる。
「久利生さんは間違っていません! 私たちの仕事は特捜部の顔色をうかがうことじゃないでしょう! 嘘の調書にどうしてサインさせられるんですか。久利生さんは検事として正しいことをしたと思います」
燃え上がる炎はやはり、恋の炎ではなさそうだが、熱く激しい。そして、城西支部の面々にも着火。「南雲を起訴してもいいですか、部長」と切り出したのは田村検事だ。あの強欲で計算高くて、出世のことしか考えていないはずの田村検事が! 焼けぼっくいフラグなのかー!! と気が散りつつ、いよいよ最終回。今夜9時から!
(島影真奈美)
*「HERO ヒーロー2014」(脚本:福田靖、ノベライズ:蒔田陽平/扶桑社)