さあ、君もいよいよ高校球児だ!最新のギア情報をお届け!

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 グラブやスパイクなどとともに、練習に試合にと、欠かせない用具の一つが、ユニフォームの下に着る「ギア(アンダーウェア)」。近年、着用感や発汗性などの面で、どんどん進化しており、各メーカーが、さまざまな高性能のギアを開発、発売している。 では、今の高校球児に人気なのはどんなタイプなのだろうか?高校野球ドットコムが行ったアンケートなどから最新トレンドを分析!いよいよ本格的に始動する新1年生の高校野球部員にとっても、参考になること間違いなしだ。

高校全学年で「ピッタリ」に軍配

 高校野球ドットコムでは、ギアについて「ピッタリ派」か「ゆるピチ派」かを、読者にアンケート。2014年3月1日〜4月24日の期間で、539人から回答を得た。(現在も回答を受付中)

 このうち、高校生は270人。全体の62.96%にあたる170人が「ピッタリ派」を選択、対する「ゆるピチ派」は100人(37.04%)だった。学年別に見ても、

学年ピッタリ派(割合)ゆるピチ派(割合)全体数1年生65人(56.52%)50人(43.48%)115人2年生58人(68.24%)27人(31.76%)85人3年生47人(67.14%)23人(32.86%)70人

* 学年はアンケート回答時のもの

と、全学年で「ピッタリ派」が勝利!2、3年生はともに、7割近くが「ピッタリ派」を選んだ。

 中学生なども含めた全体数でも、「ピッタリ派」が312人(57.88%)、「ゆるピチ派」が227人(42.12%)と、「ピッタリ派」が多い結果に。 野球用品店などによると、以前はゆったりとしたギアが主流だったが、10年ほど前からピッタリとした商品が増え、購入する高校生が多くなってきた。さらに、最近は、より着心地が良い「ゆるピチ」の商品がだんだんと人気になってきているという。

 現在、高校生に人気のミズノの「バイオギア」など、各メーカーから数多くのギアが発売されているが、最新ギアの特長の一つとして挙げられるのが、発汗性の良さだ。 ポリエステルやポリウレタンを素材に使っているため、汗をかいても乾きやすい上に、生地の外側に汗が出てくるので、その表面を拭くだけで、1日の練習中に何度も交換する必要がない。洗い替えを含め、まずは3枚ほどそろえておけば、数的には十分足りるという。

 袖の長さ、首回りの形なども含めて見ていくと、発売されているギアは多種多様。次は、プロで活躍する選手たちがギアを選ぶ上での基準を見ていこう。

[page_breakプロ選手のこだわりとは?]プロ選手のこだわりとは?

 読売ジャイアンツの菅野 智之投手、福岡ソフトバンクホークスの今宮 健太選手、埼玉西武ライオンズの牧田 和久投手、この3人の独占インタビュー(菅野投手2014.2.26 今宮選手2014.3.19 牧田投手2014.3.21=後編)から、ギア選びのこだわりを紹介したい。

読売ジャイアンツ 菅野 智之投手

 まず、読売ジャイアンツの菅野投手。菅野投手は、ギア選びのポイントについて「生地」を挙げている。さらに、「選手によっては冬場とか夏場とかで変えたりする選手も多いんですけど、僕はオールシーズン全く一緒のギアを着ます。とくに大きな理由はないんですけど、ゲン担ぎみたいな感じです。あんまりころころ変えたくないっていうものもあって」 と語った。ちなみに、菅野投手は七分袖の丸首派。タートルネックの高校生を多く見るが、「高校生で丸首ってかっこいいなぁって思います」。

 次に、福岡ソフトバンクホークスの今宮選手のこだわりは、ピッタリとした、引き締められるギアを選ぶこと。

「あまりゴワゴワしていると違和感があって投げにくいんですよね。だから僕はピタッとしていた方が、皮膚と一緒になっている感じがして好きです」 と今宮選手。高校時代はタートルネックのものを着ていたが、今はミドルネックを好んでいるという。

 埼玉西武ライオンズの牧田投手は、「ピッタリ派」ではないといい、「以前はピチっとした感じのギアを着ていたんです。でもプロに入ってからは、こまめに着替えるようにしているので、そういうピチっとしたウェアだと着替えるのに時間がかかってしまう。だからその中でゆったりした感じのフィットするような素材のものを着ています」 とその理由を明かす。

 首元については、「高校時代はあまり気にしていなかったですね」という牧田投手だが、現在はこだわっているようで、「高校生はハイネックを着ている選手も多いですが、僕の場合は年齢が上がるにつれて、ハイネッよりも丸首の方が動きやすいというか。 やっぱりどうしても動いて脈拍が上がってくると、首元とかも脈があるんで、圧迫されて苦しくなってしまうんです。それで、丸首を着たら快適で、そこまで圧迫感がないんで動きやすかったので、今は丸首ですね」 と教えてくれた。さらに、基本的に長袖派で、投げていく中でまくって七分丈にするなど、調整しているという。

 各選手の回答からは、プロ選手が、さまざまな面でギアにこだわっている様子が伺える。菅野投手は、「新しいギアを着てグラウンドに出たらすごくその日やる気になると思いますし、新しいスパイクでグラウンドに出たら、今日はやるぞっていう気になると思います。プレー以外にもそういうところにこだわりをもってやってほしいなと思います」 とも話していた。

 練習や試合で最高のパフォーマンスを発揮するために、グラブやスパイクなどとともに、ギアも、こだわって探してみてほしい。