趣味のキャンプや釣りを中心としたレポ漫画をXに投稿しているあおば(@MentosPet)さん。これまで多くのレポを描いてきているが、なかでも「人生で一番衝撃的な経験だった」と振り返るのが、狩猟体験だ。

【漫画】本編を読む

今回はXで約2.6万件(2025年3月30日時点)ものいいねが寄せられている漫画「狩猟体験行ってみたレポ」を紹介するとともに、狩猟体験に興味を持ったきっかけや、参加して心に残ったことなどをあおばさんに聞いてみた。

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■自然が好きで、田舎での狩猟生活に抱いた憧れ。そんなときに見つけた「狩猟体験」

仕事の合間にキャンプや釣りなどのアウトドアを楽しんでいるあおばさん。実は昔から狩猟に興味を持っていたそうだが、きっかけは何だったのだろうか?

「子どものころから自然が好きで、釣った魚や野草を調理して食べていました。その延長でジビエに興味を持ち、イノシシ肉やアライグマ肉を食べたことがきっかけで、狩猟そのものに興味を持ちました。里山では野生動物の農作物被害も甚大とのことで、田舎へ移住してハンターになり有害鳥獣を狩猟してその肉を食べて生きる…。そんな生活に憧れが芽生えました」

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■初めて見る哺乳類の命が絶える瞬間。狩猟体験で見えてきた命をいただく重み

あおばさんが参加したのは、千葉県で1泊2日かけて行われた狩猟体験。初日は猟師から講習を受け、山歩きやジビエを味わい、翌日は実際に捕えた獲物を締める様子を見学。そして参加者たちでさばいていく。今回、罠にかかったのは2頭のイノシシ。事前にわかっていたとはいえ、命を奪うところを見るのはとても衝撃的な体験だったと振り返る。

「狩猟体験の当日は雪が積もったのですが、イノシシにトドメを刺し、血抜きの際に赤い血が雪に染みていく瞬間は今でもはっきり覚えています。哺乳類の命が絶えるのを見るのは初めてで、残酷な場面でありながら目を逸らすことができませんでした」

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普段私たちは、スーパーに並ぶ肉や魚を食材として購入し食べている。しかし他の生物の命をいただいている行為だということを、どれだけ意識できているだろうか。今回の漫画には「食育として一度は見ておきたい」「心に刺さりました」など多くの反響が寄せられたが、あおばさんはその中でも印象に残っているコメントがあるという。

「実際に狩猟免許を持ち、狩猟をされている方から『いい経験をされましたね』とコメントをいただきました。狩猟をするなら避けては通れない、獲物を締めるという行為を実際に何度も行っている方々は、本当にすごいと思います。覚悟はしていたつもりでしたが、トドメ刺しの瞬間はただ凝視するしかできなかったので…」

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狩猟体験を終えたあおばさんは、狩猟免許を取ることをもう少し考えるという判断をした。その背景にはどんな思いがあったのだろうか。

イノシシが目の前で絶命し、自分たちの手でさばいて『肉』にしたことは、間違いなく私の人生における大きな衝撃でした。それ以来、普段の食事にもより心を込めて『いただきます』と言うようになりました。同時にその現場を、五感を通して感じたことで、生半可な覚悟でハンターになって獲物の命を奪う訳にはいかないだろうと思ったのです。自分自身を見つめ直すため、狩猟免許の取得はもう少し考えようと思いました」

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■レポ漫画は敷居が低く、興味を持ってもらえる構成に。大切な法律の知識も解説

今回に限らず、実際の体験で感じたことをありのままにレポ漫画で発信しているあおばさん。特に釣りやキャンプについては、感想だけでなく解説や注意点もわかりやすく織り込まれている。漫画にするときに気をつけていることを聞いてみた。

「なるべく、敷居が低く興味を持ってもらえるような構成を心掛けています。私自身、釣りの腕前やキャンプの熟練度はまだまだ初心者レベルだと思っています。なので、特に釣りではレジャー感覚で狙えるターゲットを題材にすることが多いですね。ただ、『特定外来生物』など、簡単に捕まえられるにもかかわらず、法律で生きたままの移動や飼育が規制されている生物もいるので、その都度説明しています」

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今後もチャレンジしたいことがたくさんあるというあおばさん。最後にこれからの展望について聞いた。

「まだまだたくさん、食べてみたい生き物や訪れてみたい秘境が国内にあります。近々、ウツボを捕えて食べたいと画策しています!今後は狩猟免許の取得も含め、より自然に深く関わっていきたいです。その都度、レポ漫画という形で発表していきたいと思います!」

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あおばさんはレポ漫画に加え、元アクアリウムショップ店員だったことを活かした漫画「アクアリウムショップととむら」もXで連載中。これからもあおばさんの作品を楽しみにしたい。

取材・文=松原明子