《葛飾・闇バイト強盗致傷》「飲むと手がつけられない」“酒グセ”を理由に2度の解雇…従業員が明かした本橋日尚太容疑者のホスト時代「名古屋では新人王」
「酒が入るともう手がつけられなくて…」(容疑者が働いていた店の従業員)──11月2日、東京都・葛飾区の住宅に押し入り、70代の男性住人を縛り上げ「騒ぐな、殺すぞ!」と脅して現金などを奪ったとして、強盗致傷と住居侵入の疑いで逮捕された無職・本橋日尚太容疑者(23)。本人のものとみられるSNSには“推し”のアイドルに散財し、「闇バイト」への関与をほのめかすような投稿が残されていた。
【写真】ホスト時代の本橋日尚太容疑者(23)のSNS投稿。奥にはライトアップされたシャンパンタワーが写る
都内にある家賃が月額17万円ほどの高級デザイナーズマンションに暮らし、近隣住民などからは“ホスト風の男”として認識されていた容疑者だが、取材を進めていくと実際にホストクラブで働いていた過去が判明した。
男が最近まで働いていたとされるのは新宿・歌舞伎町や大阪を中心に、30店舗近くのホストクラブを経営している超大手グループ。店舗のSNSを確認すると、男は今年に入ってからキャストとして働いていたことがわかる。取材を進めると、この歌舞伎町ホスト時代に“あるトラブル”を起こしていたようで──。
素行不良で店をクビに「路上喫煙を注意したら反抗してきて…」
彼を知るホストクラブ従業員は話す。
「彼は2ヶ月ちょっと前にクビになりましたよ。今年になって入ってきて、1年も在籍していなかったです。理由はいわゆる素行不良ですね。とにかくもう、酒が入ると手がつけられなくて……酔っ払って店の下で路上喫煙していたのを注意したら、反抗的な態度をとったこともありました。先輩の話を聞かないし、当たり前のコミュニケーションがとれない。うちはそういう人間的にダメな人は在籍できないので」
自身のSNSでは〈2ヶ月もニートしてたことに改めて驚きが隠せない〉(10月17日の投稿)と、仕事に困っているような様子も見せていた容疑者。5月には“ラスソン”(その日に最も売り上げが高かったホストが、閉店前に好きな楽曲を歌うこと)をとる様子などが店のSNSに残されているが、従業員は「実際にはそれほど稼いでいた印象はない」と続けた。
「はっきり言ってそれほど覚えていないし、印象がないので売れていたというわけではないと思います。マンションの相場とかはわかんないですけど、たとえば女の子に家を借りてもらって同棲したりすれば、いいところに住めますからね。売れていなくてもヒモみたいに生活しているヤツはいっぱいいるんで、彼も女の子に稼いでもらっていたんじゃゃないですか」
過去にも“酒癖の悪さ”を露呈
そんな本橋容疑者だが、歌舞伎町で働く以前は愛知県・名古屋市内でもホストをやっていたようだ。営業用とみられる本人のSNSアカウントには「2022年度 〇〇〇 Group 11月度 新人王」「2023年度 〇〇〇Group頂上決戦No.10」などのタイトルが連ねられている。
在籍していたのは名古屋市内で複数のホストクラブを経営し、東海エリアで有名なグループだ。男がかつて働いていた店の従業員は、取材班の質問にこう答えた。
──そちらにいた〇〇〇さん(源氏名)が強盗で逮捕された。
「ああ。もうかなり前の話なので、はい」
──歌舞伎町のホストクラブでは酒癖が悪いと。
「そのような方ですね、はい。うちでも同じような理由でクビになっているので」
──酒癖や素行不良でクビということですね。
「はい、酒癖が悪くて。もううちの従業員ではないので、すみません」
酒に溺れ、二度も職を失った若者のたどり着いた先が「闇バイト」だったということなのか。高額報酬という“エサ”に釣られ、犯罪に手を染めるケースはもはや社会問題となりつつある。