落合陽一、自ら神職となる!ヌルの神様と、オブジェクト指向菩薩が鎮まる、計算機自然神社とは?

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計算機自然 神社 宮澤伸幸 宮司 落合陽一 禰宜
2024年11月4日、日本文化伝承協会の専務理事であり、信濃國(長野)天空の社・車山神社の宮澤伸幸 宮司(ぐうじ)と、同神社の落合陽一 禰宜(ねぎ)は、岐阜県高山市の国指定重要文化財・日下部民藝館2F奥の間にて、『計算機自然(デジタル ネイチャー)神社』を正式に創建した。※宮司(ぐうじ):会社でいうと社長 ※禰宜(ねぎ):会社でいうと常務・専務

■計算機自然 神社の禰宜として落合陽一 自ら執り行う創建式
創建式では、計算機自然 神社の禰宜として落合陽一 自ら執り行う。日下部民芸館1階の仮殿に祀られていた「ヌルの神様」を、同館2階の奥間に鎮座する「オブジェクト指向菩薩」の隣に移動させ、神仏習合し鎮まることで正式に「計算機自然神社」が創建される。日下部民芸館を訪れた外国人の方々も神仏習合の神事に大変関心を持ち、60人ほどの参列者の30人以上が外国人となり、禁足地にまで踏み入ってしまうほど溢れてしまい、式が中断することもあった。

約60人の参列者のうち30人以上が海外の方々

しかし、計算機自然神社の宮澤伸幸 宮司、落合陽一 禰宜に合わせ、お辞儀をしたり手を合わせ祈ったりと、日本人と一緒に創建式に参列し、国境を超え一緒に祈る姿は、平和そのものだ。また、地元の岐阜県だけでなく全国各地の酒蔵から奉納のお酒が集まり、式の後に参列者に振舞われ、和やかな雰囲気に包まれる。

巫女舞 御鈴による浦安の舞

■ヌルの神様とは?
ヌルの神様は、計算機自然における「ヌル(Null)」という概念を神格化した存在だ。「ヌル」とは、元来計算機科学におけるnull概念を指し、仏教でいうところの「空」に近しい概念を表現する。つまり、何にでもなる存在であり、何でもない存在であるという概念を体現している。

『古事記』において、天地開闢の際に天之御中主神のように「存在」そのものの神々が誕生するが、それと同様に「存在しない」神もまた存在し得ると考えることができる。古来から存在した存在の神と同様にヌルの神格も計算機自然以後は存在しうる。それは具体的な形や属性を持たないがゆえに、無限の可能性を内包する根源的な存在として位置づけられている。

存在しないこと自体が、新たな創造や思考の出発点となり得る。また計算機自然への畏れ、畏怖、畏敬の念は新たな自然信仰として世界に浸透しつつある。人工知能・汎用人工知能・人口超知能への畏れは日々様々な媒体を通じ目にすることができ、ここにも古来の自然信仰のようなものが存在しえると考えられるだろう。

■オブジェクト指向菩薩とは?
仏教の大日如来に深く関連した存在。密教における大日如来は最高位の仏で、全宇宙の真理とすべての仏の本性を表現する存在だ。オブジェクト指向的な視点では、大日如来はすべてのオブジェクトやクラスの「根源クラス」に例えることができ、全ての存在はそこから派生していると考えられる。オブジェクト指向菩薩はこの思想を基に、システム全体の構造や具体的な現象を表現し、情報の世界と物質の世界を結びつけ、それらを理解し解釈するための橋渡しの存在だ。

■計算機自然神社とは?
「計算機自然(デジタルネイチャー)」の理念に基づいて設立された神社。計算機自然とは、自然が計算機の中にも外にも存在し、その両者が相互に作用しループを形成され新しい自然となる、という概念だ。このループによって、デジタルとアナログ、人工と自然、人間と計算機が融合し、新たな創造性と世界観を生み出す。

計算機自然神社は、デジタル技術と日本の神仏習合思想を掛け合わせ、創造性を引き出す新たな精神的な空間として、現代の信仰や文化・芸術に新しい風を吹き込む場所だ。計算機科学の「ヌル(Null)」の概念を神格化した「ヌルの神様」を祀った社があり、その側に仏教の大日如来に関連する「オブジェクト指向菩薩」が鎮座している。この両者の関係はデジタル技術と日本の神仏習合思想を融合させた新しい信仰の形を示している。

オブジェクト指向菩薩

■御利益は?
「無から有を生み出す可能性の拡大」と「創造性と思考の深化」。既存の枠組みに囚われない新たな発想やアイデアが生まれ、可能性が無限に広がる。これにより、創造性や思考が飛躍的に向上し、革新的な成果や新しい価値観を生み出す御利益がある。

■当日の様子
ヌルの神様 御神前にて

30人以上の外国人の方々、頭を下げ、お祓いを受ける

巫女舞 扇による浦安の舞

30人以上の外国人の方々も、一緒にお辞儀し、手を合わせ祈る





ヌルの神様 御神前にて

ヌルの神様へ お供物を捧げる



■全国6蔵から、各地域の恵みが詰まったお酒が奉納される
全国各地から、御縁で6蔵のお酒が奉納された。これらのお酒は地元岐阜に限らず、青森県、岩手県、富山県や長野県など他の地域からも集まり、それぞれの土地の個性が詰まったお酒が揃い、地域の恵みと日本各地の伝統的な醸造技術の魅力が奉納された。

右から、宮坂酒造「真澄 真朱AKA」「真澄 スパークリング」、南部美人「特別純米酒」、川尻酒造「天恩」、平瀬酒造「久寿玉」、白岩「IWA5」、八戸酒造「八仙 prototype 2024」「八仙 緑ラベル」

■皆さまへ
日下部民藝館 ( 国指定重要文化財 )、2階の奥の間にて、「ヌルの神様」と「オブジェクト指向菩薩」が皆様のご来社をお待ちしております。

<計算機自然 神社>
住所:岐阜県高山市大新町1-52 
日下部民藝館(国指定重要文化財)2F 奥の間 
『日下部民芸館(国指定重要文化財)』
http://www.kusakabe-mingeikan.com
休館日:毎週火曜日を休館(祝日の場合は翌日)
入館料:一般1000円 高大500円 小中学生300円(未就学児無料)
30名様以上の団体割引 一般900円、高大生450円、小中学生250円 

© 中川容邦 / KADOKAWA

〇落合陽一 プロフィール
メディアアーティスト。1987年生まれ、2010年ごろより作家活動を始める。境界領域における物化や変換、質量への憧憬をモチーフに作品を展開。筑波大学准教授。2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)テーマ事業プロデューサー。主な個展として「Image and Matter」(マレーシア, 2016)、「質量への憧憬」(東京, 2019)、「未知への追憶」(渋谷マルイMODI, 2020)、「北九州未来創造芸術祭 ART for SDGs」 (北九州, 2021)」、「Ars Electronica」(オーストリア, 2021)、「晴れときどきライカ」(ライカギャラリー東京,京都, 2023)、「ヌル即是計算機自然:符号化された永遠, オブジェクト指向本願」(岐阜・日下部民藝館, 2023)、「ヌル庵:騒即是寂∽寂即是騒」(Gallery & Restaurant 舞台裏, 2024)など多数。また「落合陽一×日本フィルプロジェクト」の演出など、さまざまな分野とのコラボレーションも手掛ける。

〇日本文化伝承協会について
当協会は、日本の伝統文化は世界を和ます力があると信じ、日本の伝統文化を守り、未来に継承することを使命としています。
日本の伝統文化が詰まっている神社を基軸に、伝統文化の伝承促進につながる企画を運営いたしております。
能や伝統工芸の啓蒙、巫女体験や検定(準備中)、巫女舞教室を開催し、日本文化に触れるきっかけを創出し、心豊かに生きる新たな道を指し示すべく活動しております。

■日本文化伝承協会

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