佐賀県は17日、県内で井戸水による腸管出血性大腸菌O157食中毒が発生したと発表した。

 県によると、4日、伊万里市内の医療機関から腸管出血性大腸菌感染症発生届の提出が伊万里保健福祉事務所にあった。同保健所が調査したところ、9月23日に患者が発生。共通の井戸を飲用水として利用している3世帯7名が腹痛、下痢などの消化器症状を訴えたことが判明した。患者は同じ井戸水を飲用して他に共通する食事がないことや、 井戸水と患者から腸管出血性大腸菌O157が検出されたことことから井戸水を原因とする腸管出血性大腸菌O157による食中毒と断定した。

 摂食者数は5世帯25人で患者数は3世帯7人、男性5人(10歳未満〜60歳代)、女性2人(30歳代〜70歳代)。患者は全員回復しているという。 同県は「井戸水や湧水の水質は一定しておらず、周辺環境の影響を受けて水質が悪化する場合がある。井戸水などを飲用に使用する場合は、定期的な水質検査を実施するとともに、井戸周辺を清掃し、清潔を保つ。状況によっては塩素消毒処理を行ってほしい」と話している。