ポンドドルはきょうも上値追いが続いており、1.34ドル手前まで上昇。2022年3月以来の高値水準を更新している。FRBやECBが利下げを先行する中、ポンドは足元の成長が堅調なことや、英中銀がなお高水準のサービスインフレに警戒している中、英中銀の利下げはFRBやECBよりも遅くなるとの見方がポンドをサポートしている。

 市場は今週リバプールで開催されている英労働党のコンファレンスにも注目している。前日にリーブス財務相はより大きな投資を可能にするための財政ルール緩和の可能性を示唆していた。同財務相は気候変動への移行やその他の政府優先事項に数十億ポンドの投資を呼び込む計画を示唆。具体的な方法についての説明はなかったが、労働党が設立を予定している国富ファンドと公営のクリーンエネルギー会社「GBエナジー」を政府の帳簿から外す計画を検討しているという。これにより150億ポンドの借り入れ余力が生まれる可能性があるとも伝わっている。

 ただ、アナリストはこれらの投資計画がなくても現時点でポンドは十分な支援を受けており、ポンドドルは1.35ドル台まで上昇する可能性があると述べている。

GBP/USD 1.3396 GBP/JPY 192.15 EUR/GBP 0.8333

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美