左回り巧者として知られたウオッカ(撮影:下野雄規)

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 8月13日は「左利きの日」だ。92年にイギリスの「Left-HandersClub」という団体が、左利きの人の生活環境を向上させる目的で制定したという。そこで今回は競馬界のサウスポー=左回り巧者として知られた馬を紹介する。

 最初に紹介するのはやはりウオッカだ。デビューから桜花賞までは右回りの京都と阪神のみを使い、6戦4勝、2着2回。阪神で阪神JFを制していたので、サウスポーと考えていた人はいなかっただろう。しかし、結果的にその後の6勝は日本ダービー、ジャパンCなど全て左回りの東京。国内のGIに限ると左回りで[6-1-2-1]、右回りで[1-1-1-2]だったので、左回りベターだったことは間違いない。ただ、同じく左回りでもドバイでは4戦して全て4着以下。海外が苦手だったのか、それともサウスポーというよりは東京巧者だったのか。そのあたりはハッキリしないままだった。

 続いてはウマ娘劇場版の主人公にも選ばれたジャングルポケット。東京巧者が多いことで知られたトニービン産駒。3歳時に日本ダービーを勝つと、秋にはジャパンCでテイエムオペラオーを撃破。共同通信杯を含め、東京では3戦3勝を誇った。一方、右回りのGIでは3着、4着、2着、5着、7着と善戦止まり。そのギャップは多くのファンに知られていた、

 最後はテレグノシスを挙げたい。3歳時のNHKマイルCでGI初制覇。その後の重賞2勝が京王杯スプリングCと毎日王冠だから、東京では1400mから1800mまで、問題なくこなせる馬だった。一方、右回りでは16戦して未勝利。スプリングSで2着、マイルCSで3着、そして仏G1のジャックルマロワ賞が3着。大舞台でも好勝負を演じているので、右回りが全くダメだったわけではないが、サウスポーの印象が強く残っている。