Image:NASA/Conceptual Image Lab/Goddard Space Flight Center

地球から3000光年の距離にあるかんむり座T星。あまり耳にしない名前の星ですが、実は、今最も注目度が高い星の1つ。80年に1度の爆発が迫っています。

80年に1度の爆発

かんむり座T星はおよそ80年ごとに新星爆発を繰り返す再帰新星。今まで爆発が観測されたのは1866年と1946年。次の爆発は今年の3月〜9月の間と予想されていました。つまり、もういつ爆発してもおかしくない状態! 明日かもしれないし、明後日かもしれないし、もしかしたら9月中旬かも。

爆発すれば、天体学者にとって連星系の力学と複雑な星の一生の理解を深めるデータ収集のチャンス。天体好きにとってはビッグ観測イベント。かんむり座T星の新星爆発は肉眼でも観測できる可能性があるので、普段は星に興味がない人でも夜空を見上げたくなります。

今見える?

かんむり座T星の普段の明るさは10等級。この明るさでは肉眼で見ることはできません。望遠鏡を使ってぎりぎり見えるか見えないか程度。つまり、見えるのは爆発で増光されている時のみ。

かんむり座T星は、名前の通りかんむり座の仲間の星の1つ。半円形のかんむり座の外側、斜め下に位置しています。かんむり座の位置、かんむり座T星の位置は、ライフパーク倉敷科学センターがわかりやすく解説してくれています。また、8月1日に行なわれた国立天文台のYouTubeイベント「今日の星空ライブ」の中でも解説されています。

いつ爆発してもおかしくないかんむり座T星。この夏は、いつもより夜空を見上げてみましょう。