ソン・フンミンへの人種差別的な発言が問題視されているベンタンクール。(C)Getty Images

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“渦中の人物”はいなかった。

 今夏に日本と韓国を訪れるアジアツアーを実施するプレミアリーグのトッテナムが遠征メンバーを発表。その顔触れに韓国メディアが反応した。

 先のコパ・アメリカにウルグアイ代表として参戦したロドリゴ・ベンタンクールはアジアツアーに参加せず。クラブによれば、シーズン開幕前にチームに合流する予定だという。

 ベンタンクールは先日、母国のテレビに出演した際、司会者から同僚選手のユニホームを求められると、「ソニー(ソン・フンミン)の? みんな同じように見えるから、ソニーの従弟かもしれないよ」とコメント。これが人種差別的な発言だと批判が殺到した。

 その後、ベンタンクールは謝罪し、ソン・フンミンも「ロロはわざと不快なことを言うつもりはなかった。私たちは兄弟であり、何も変わっていない」などとコメントするなか、訪韓が注目されていたが、それは実現しなかった。
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『OSEN』は「“ソン・フンミンへの人種差別”ベンタンクール、韓国を訪問しない...“コパ後休憩が必要”」と見出しを打った記事で「人種差別論争で話題になったロドリゴ・ベンタンクールは韓国の地を踏まない」と伝えれば、『スターニュース』は「ベンタンクールは韓国のファンに直接謝罪する機会を失った」と記し、2年前を振り返る。

「2022年7月のシリーズで訪問し、2試合に出場したことがある。トッテナムとチームKリーグの試合に先発出場し、6−3の大勝に貢献。セビージャ戦は交代で出場した。当時、国内ファンから大きな歓声を浴びたベンタンクールだが、今回は非難が待っていた。しかし、コパ出場に伴う休暇の日程が絶妙に重なり、韓国を訪問しないことになった」

『スポーツタイム』も「国内ファンの視線は依然として冷たいのが現実だ」とベンタンクールへの反応を綴る。27歳MFほか、アルゼンチン代表のジオバニ・ロ・チェルソとクリスティアン・ロメロ、EUROに出場したオランダ代表ミッキー・ファン・デ・フェンもアジアツアーに不参加となったが、疲労を考慮されてのことなのだろう。

 トッテナムは7月27日に国立競技場でヴィッセル神戸と対戦し、その後は韓国に渡り、31日にソウルワールドカップ競技場でチームKリーグ、8月3日にバイエルンと相まみえる。

 なお、トッテナムのアジアツアーのメンバーは以下のとおり。

GK
ブランドン・オースティン
ルカ・ガンター
グリエルモ・ヴィカーリオ
アルフィー・ホワイトマン

DF
ベン・デイビス
ラドゥ・ドラグシン(韓国のみ)
アシュリー・フィリップス
ペドロ・ポロ
エメルソン・ロイヤル
ジェド・スペンス
デスティニー・ウドギー

MF
ジョージ・アボット
ルーカス・ベリバル
イブ・ビスマ
アルフィー・ディバイン
アーチー・グレイ
タイリース・ホール
デヤン・クルセフスキ
ジェームズ・マディソン
マイキー・ムーア
パペ・マタール・サール
オリバー・スキップ

FW
ジェイミー・ドンリー
ブレナン・ジョンソン
ウィル・ランクシャー
リシャルリソン
デーン・スカーレット
マノール・ソロモン
ソン・フンミン
アレホ・ベリス
ティモ・ヴェルナー

構成●サッカーダイジェストWeb編集部