日本行きが噂されていたグエン・クアン・ハイ【写真:Getty Images】

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ベトナム代表MFクアン・ハイには札幌移籍の噂があった

 ベトナム代表MFグエン・クアン・ハイの移籍候補に、Jリーグのクラブが挙がっていた。

 しかし現地メディアが「公式には発表されていないが、ベトナムリーグ残留を選んだ」と、この夏は静観する模様を報道している。

 27歳のクアン・ハイは、2022-23シーズンにフランス2部ポーFCでもプレーした経験を持つ。今季から母国コンアン・ハノイFCに移籍し、ここまでリーグ戦21試合8ゴールをマークしている。

 ベトナム代表としても通算10ゴールを記録するクアン・ハイは、国内でも人気のスター選手の1人。そんなクアン・ハイには、J1リーグの北海道コンサドーレ札幌行きの噂も上がっていた。

 しかし同国メディア「Vietnamnet.vn」は「彼は噂されていた日本行きではなく、ベトナムリーグに残ることを選んだ。しかし、なぜ?」と題し、母国クラブに残ることが濃厚であると伝えている。

 記事では、年棒の面でより「安定したキャリアを選んだ。この決断はプロ選手として当たり前のこと」とクアン・ハイの進む道に理解を示したものの「この決断はファンや専門家を少々がっかりさせた」と指摘。「ベトナムサッカーの発展に貢献するために、より競争の激しい環境に移籍することを多くの人が望んでいたからだ」とその理由を提示した。

 ベトナム1部ハノイFC所属で、同国代表FWファム・トゥアン・ハイもクラブと契約更新。トゥアン・ハイにも海外移籍の噂が立っていたなか、国内のリーグに留まる決断をしている。

 こうした背景から「ベトナム人選手が海外に出ることの難しさは複雑だが、その大きな理由は、専門知識の問題に加えて、失敗を恐れることにある」と、同メディア内では考察。「ベトナムのサッカー界にはリスクを冒してまでキャリアを積もうとする選手はほとんどいない。海外遠征の準備も専門知識、栄養、語学力、文化的な統合の面で不足している」とさまざまな要因を挙げている。

 この現状を「少なくとも国際経験という点では、アジア地域の多くの国に遅れをとっている。変化がなければ、ワールドカップ(W杯)出場はおろか、東南アジアを越えることもままならないだろう」と嘆きを報じていた。(FOOTBALL ZONE編集部)