函館SSに出走予定のビッグシーザー(c)netkeiba

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 今週の日曜日は、函館競馬場で函館スプリントステークス(GIII・芝1200m)が行われます。

 過去10年の函館SSでは、父がミスプロ系かサンデーサイレンス系の馬に良績が集まっています。父ミスプロ系の馬は5勝2着5回3着2回。父サンデーサイレンス系の馬は4勝2着3回3着3回。この2系統だけで9勝2着8回3着5回となっていますので、父の血統に関しては必ずチェックしたいところです。

 その他では父ノーザンダンサー系の馬が1勝2着2回3着3回と善戦しています。複勝回収率は142%と高くなっていますので、人気薄でも好走する可能性を秘めています。函館SSは力のいる洋芝で行われますので、それが父ノーザンダンサー系にはマッチしていると考えられますので、高配当を狙うならば父ノーザンダンサー系に注目してみるのもいいかもしれません。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
父ナスルーラ系(ただし、芝1200mの重賞勝ち馬は除く)
[0-0-0-7]複勝率0%
該当馬:ビッグシーザー
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。なお、21年は札幌、それ以外は函館での開催となっています。

 上位人気が予想されるビッグシーザーが該当しました。

 父ナスルーラ系には短距離で多くの活躍馬を輩出しているサクラバクシンオーやショウナンカンプなどの種牡馬がいますが、意外にも函館SSでは不振となっています。

 過去10年の函館SSで父ナスルーラ系の馬で馬券に絡んだのは、14年のクリスマスと23年のトウシンマカオの2頭のみ。この2頭は芝1200mで重賞を勝っているという共通点がありました。

 短距離での活躍馬を多数輩出する父ナスルーラ系ですが、函館や札幌の洋芝よりも福島や小倉など軽い芝でより良績を上げるタイプが多くなっていますので、函館の芝1200mでは他の系統と比べると少し適性が劣るのかもしれません。

 該当馬に挙げたビッグシーザーは父がナスルーラ系のビッグアーサー。これまで重賞では2着や3着はあるものの、勝利を掴む事は出来ていません。また、これまでに函館や札幌の洋芝を経験した事もありませんので適性面も未知数となっています。人気の割には信頼できない面もありますので、配当妙味を考えると本馬の評価を思い切って下げる事も考えて予想は組み立てたいところです。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。