Googleは、AIがまとめた概要を検索結果に表示する「AIオーバービュー(AIによる概要)」をテストしています。このAIオーバービューの動向についてマーケティング企業のBrightEdgeがまとめ、結果を共有しました。

BrightEdge Releases Post Google I/O Data on The Impact of

https://www.globenewswire.com/news-release/2024/06/04/2893289/0/en/BrightEdge-Releases-Post-Google-I-O-Data-on-The-Impact-of-AI-Overviews.html

2023年11月から2024年6月までの統計によると、ユーザーが何かを検索してAIオーバービューに出くわす確率はピーク時の84%から15%以下に激減しているとのこと。AIオーバービューの表示方法も控えめになり、6月時点では折りたたまれた状態で表示されています。

表示率が控えめになった理由として、「誤った回答をするリスクを減らすためでしょう」とBrightEdgeは推測しました。

ただ、AIオーバービューの表示率は検索ワードによって大きく異なり、例えばヘルスケアのキーワードであれば63%に、Eコマースでは23%になります。また、レストランや旅行関連のキーワードではほとんど表示されないとBrightEdgeは指摘しています。



Google検索結果には、時にページの内容を抜粋して表示する「強調スニペット」が表示されることがあります。この強調スニペットはユーザーの探している情報が見つけやすくなると判断された場合に表示されるとのことですが、BrightEdgeいわく、強調スニペットが表示されるキーワードはAIオーバービューが表示される確率も高く、他のキーワードより1.95倍表示されやすくなっているそうです。

一方で、「地元のコーヒーショップは?」「○○市の図書館は?」といった特定の場所に関連するキーワードは、AIオーバービューが表示される確率が最も低いとされています。このほか、特定のサイトのリンクを検索した場合もAIオーバービューに出会いにくいとのこと。その理由として、サイトのリンクは一般的にブランド用語と関連しており、Googleがブランドに対して誤った情報を提供するリスクを減らしているためと考えられるそうです。



控えめになったAIオーバービューですが、その精度は向上しているようで、BrightEdgeは「要約の表示や、ユーザーとの会話など、人々のニーズによりよく対応するようになっていると思われます。つまるところ、AIオーバービューは答えを選ぶのが上手になっているのです」と指摘しています。

まとめに、BrightEdgeは「私たちは、AIがユーザーとブランドやウェブサイトを結びつける時代に入っています。これは、マーケターがここ数十年で直面した最大のパラダイムシフトを意味します。ブランドにとっては、権威ある信頼できるソースとして引用されるべく、ユーザーのフォローアップに焦点を当てたコンテンツを制作することが、新たな最優先事項になります」と述べました。