Zeppツアーなど2023年を振り返り、2024年から新たなスタートを――内田真礼、TVアニメ『魔都精兵のスレイブ』EDテーマ「CHA∞IN」リリースインタビュー
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内田真礼16枚目のシングル「CHA∞IN」は、2人の特別な関係性を描いたラブソングであり、TVアニメ『魔都精兵のスレイブ』のEDテーマとなっている。前シングル「ラブ・ユー・テンダー!」に続き、新たなモードに入った内田真礼のシングルとも言える今作について、たっぷりと語ってもらった。
INTERVIEW & TEXT BY 塚越淳一
「CHA∞IN」を聴くと自信が持てる気がする
内田真礼 良いライブでした。7公演やる意味をすごく感じるツアーだったなって思います。今思うと、初日(9月3日)のZepp DiverCity (TOKYO)はまだ硬かったなと思うんですよ。やっぱりZeppツアーだからカッコよくいきたい!という気持ちが強くて、終わったあとは全体的に上手くできた気がしていたんですけど、振り返ってみるともっとラフでも良かったのかなぁ……って思うくらい、最初と最後で差があったんですよね。だから、徐々に完成されていったツアーだったなと思います。
ーー初日は初日の良さがあるんですけど、ツアーは変化も楽しめるものですからね。
内田 そうですね。そのツアーの期間である1ヵ月半は整体に通っていたんですけど、私、動けば動くほど体が覚醒するタイプらしく、動かないほうがダメみたいなんです。疲れていても動いていたほうがいいと言われていて。どんどん身体が出来上がってきて、最終的にはライブ全編通してがっつり歌える体力が磨かれていった感じはありました。スポーツマッサージや鍼もそこでやっていたんですけど、鍼をやると、そのあとはぐったりするけど次の日のお昼には疲れが取れるんですよ!筋肉って大事なんだなぁって思いました。
ーーケアをしながら、身体を覚醒させながら回っていたんですね。
内田 はい。だから、研ぎ澄まされていましたね。絶対に病気にならない!って思っていたから。
ーーツアーでは、途中でバンドと話してセットリストを変えたというエピソードもありましたね。
内田 このツアーでは、そういうお話をバンドともできたんですよね。ここ数年はコロナ禍でもあったので、打ち上げもそこそこに会話することすらなかなかできない状態が続いていたじゃないですか。だから、そういう時期を経て腹を割って話すっていうのはやっぱり良いなと思いました。最終日前の福岡での打ち上げでは、舞台監督さんとも話しながらセトリを変えるようなこともあったので、誰もが話しやすい環境になっていて結束力も高まっていた感じはありました。
ーーそれでファイナルの爆発があったわけですね。オールスタンディングで、あそこまで盛り上がるライブをできるなんて、本当に楽しかったです。
内田 確かに、ステージ上の私ってすごいテンションですよね(笑)。友達が見に来てくれていたんですけど、「真礼さん、魔法使いみたいでした」と言ってくれて。レーザーを操るし、人を動かすし、しゃべろうとするとみんな静かになるしって(笑)。
ーー確かに。ただ、あの客席のパワーに立ち向かうのは、相当なエネルギーがいりますよね。3rdアルバム『HIKARI』の曲を全部歌われていましたが、このアルバムは、みんなで声を出して盛り上がることを前提に作ったものでもあったので、その先へ向かう準備ができたのかなと。
内田 ツアーが終わったとき、寂しさがなかったんです。いつもライブが終わると寂しくなるんですよ。その感じがなくて、ちゃんとやり切れた感じがして。それは、ここ数年できていなかった声を出すライブであったり、みんなと作るライブができて、やりたいことが叶えられたからな気がするんですよね。私の場合、心残りがあるときって、完璧なパフォーマンスができなかったというわけではなくて、お客さんと対話ができなかったときなんですよね。お客さんが楽しんでくれた、お客さんが声を出して、このときだけの楽しさを感じてくれたっていうことが私の満足度に繋がっているんです。それができたから、今回のツアーはやり切れたし、私がやりたかったことはみんなに届けられたと思いました。幸いなことに、次のシングルの予定も決まっていたので、よし、これで次だ!って清々しい気持ちになれましたね。
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ーーそして、1月17日(水)にリリースされるのが「CHA∞IN」なのですが、これはタイアップということで結構前に録っていたんでしょうか?
内田 実は、この曲は2年前くらいに録ったんですよ(笑)。
ーーそんなに前なんですか!
内田 アニメ化の企画が早くから進んでいて。なのでこの作品で“ジャンプフェスタ”に3回出ているんです(笑)。カップリングは最近録って、ジャケット写真もこの間撮ったばかりなので、徐々に出来上がっていった感じです。
ーー「CHA∞IN」、すごく素敵な曲ですね。
内田 ありがとうござます!私もすごく好きな曲だったので、早く皆さんに言いたかったんですよ。でも、レコーディングがかなり前だから、エピソードで覚えていることはおみやげでもみじ饅頭を貰ったことくらいで……(笑)。多分、あのスタジオだったよな?って感じなんです。あとは、曲の最後の“ずっと もうずっと 離さないよ”の“離さないよ”のニュアンスだけは、何度も録ったなっていう記憶がありますね。
ーー改めて、この曲を聴いてみていかがでしたか?
内田 好きな曲だから、実はよく聴いていたんです。ただ、私の思う「内田真礼像」とはまた違う曲だと感じていて。公な内田真礼像は、前のシングルの「ラブ・ユー・テンダー!」とかに近いと思うんです。でも「CHA∞IN」は声も張らないし、実像の内田真礼に近い感じがある。それが私としては「私の良いところ、ちゃんと出ているな」って思うんです。自分を認めてあげられる曲になっていて、その感じが自分ではすごく好きなんですよね。だからこの曲を聴くと、不思議と自信が持てる気がするんです。
ーー2年前というのを聞いて驚いたんですけど、今の内田真礼のモードに近いんですね。最近は「みんなの太陽で、元気!」みたいなところだけでなく、ナチュラルなところ、ありのままの姿も見せてくれている気がするので。
内田 声優をやっていくことにおいて、そういう部分ってこれまで求められていなかった気もするんですよね。自分の存在価値はこれ!っていうのが強くあった私が、私でいいんだ!って思わせてもらえたというか。そういう曲なんですよ。私はみんなに求められる自分であり続けたいから、これまではそれを頑張ってきたんですけど、この曲はそこに辿り着かなくても自分の良さをちゃんと出せるし、みんなに聴いてもらいたい表現ができているなって思ったので、すごく嬉しい!好き!という感じで。だからツアーを経て、この曲もあり、力をもっと抜いてもいいんだなって思えたんです。2年間温めていたんですけど、確かに今のモードに合っているんですよね。
ーー不思議ですよね。素に近いところ、力を抜いても内田真礼で歌える曲だったんですね。
内田 自分で「これ、良いじゃん!」って思えましたからね。やっぱり一度みんなに受け入れられたものって、手放しづらいところがあるじゃないですか。そこに自分も囚われていたけど、一度それを脱ぎ去ったときに、これでもいいんだって思えた。きっとそういう時期だったんですよね。携わってきた色んな作品が10周年を迎えたりしていて……もう10年も経っているわけじゃないですか。自分の基礎を構築してくれた作品たちが、そうやって10年を迎えていったとき、私も鎧を少しずつ脱いで「これが私です」って見せてもいいのかなって(笑)。
ーーそして、「CHA∞IN」はTVアニメ『魔都精兵のスレイブ』のEDテーマに相応しい歌詞であり、すごくお洒落でJ−POPな印象もあるんですよね。歌詞も、束縛する感じのラブソングですし。
内田 そうなんです。“君を捕らえた鎖で ずっと 離さないよ”とか、執着とか執念を感じるし、女性らしさもあるんですよね。
ーーヒロインの羽前京香(CV:鬼頭明里)の能力が「無窮の鎖」だから、鎖なんでしょうね。
内田 そうかもしれません。それもあってキャラソンっぽくならないように、ということは意識していた気がします。力の抜いた歌い方になったんですけど、こういう歌い方って少し前は本当に求められていなかった気がするんですよね。やれると思われていない、という感じに近いというか。内田真礼の声優としてのイメージって、例えば『中二病でも恋がしたい!』の小鳥遊六花とか、そういう部分にあったと思うんですよ。
ーーでも、ここ1〜2年は演じるキャラクターも変わってきましたからね。『ぼっち・ざ・ろっく!』の伊地知星歌とかもそうですけど、少年役からオトナな役まで幅広くなっていて。
内田 そう!それがめちゃめちゃ嬉しいんです!そうやって1回付いたイメージを変えていく段階なんでしょうね。それこそ『HIKARI』に収録されている曲で言ったら「アストラ」とか、そういう曲も実は歌ってきていたので、それがシングルの表題で出せるようになったということなのかなって思います。
かわいいEDアニメーション、出雲天花は「もう、嫁!」
ーーアニメの映像も素晴らしかったですし、EDアニメーションでは内田さんが演じている出雲天花をフィーチャーしたものになっていましたね。
内田 アニメの映像もすごく良かったですよね、待っていて良かった(笑)。実はアフレコもコロナ禍真っ只中にやっていたので、そこから頑張って映像を作ってくれたんだと思います。エンディングのアニメーションもすごくかわいかったです!街でデート的な感じで、ここまで動いてくれるエンディングも珍しいし、色味がすごく素敵でした。天花のヒロイン感がすごくて、「もう、嫁だな〜」って思いました(笑)。
ーー先程、曲の最後の“離さないよ”のニュアンスをこだわったという話でしたが、どんな感じにしたのですか?
内田 何度か出てくる歌詞なんですけど、一番最後のところだけすっごく隣にいる感じに聴こえるようにしたんです。歌っている人が見つめている感じ、ちょっと湿り気があるというか。このアプローチについて、印象に残るのはどういう感じだろうねって話していて、そこだけかわいく表情を付けたんですよね。私が今聴くと、ぞわ〜ってなるので、そこは皆さんにも感じてほしいです。
ーーでも、急に近くにいる感じのほうがいいですよね。離れられない感じもして。
内田 私の演じている出雲天花ちゃんって、空間を操作できるから、瞬間移動して、突然主人公(和倉優希/CV:広瀬裕也)の部屋にいたりするんですよ。そういうお姉さんなので、その感じもちょっと入れつつっていう。なので、ここで愛の重さを感じてもらえればと思います(笑)。
ーーそして、カップリングの「パパルラ」は、y0c1eさんの楽曲になります。
内田 この曲は仲間をテーマにしている楽曲で、自分の居場所だったり、自分が思う近い人たちとの曲になります。なんとなく歌うときに想像していた絵としては、キャンプとか、昼間の明るいときにお酒を飲んで、よく知っているチームのメンバーとノッている感じ。そういう人たちとの楽しさを感じてもらえたりしたらいいかもしれないですね。
ーーそこで語り足りなくて、深夜2時まで飲んでいるような歌詞ですよね(笑)。
内田 はい、そうですね(笑)。前シングルのカップリングの「アーバンハイウェイ」にも地名が出てきましたけど、今回は阿佐ヶ谷とか高円寺が出てくるんです。出てくる地名の雰囲気が、曲のイメージになっているところはあるかもしれません。
ーー阿佐ヶ谷や高円寺はミュージシャンが住んでいそうですし、こういうハッピーな感じは合っていますね(笑)。
内田 そうそう。だからこの曲もリラックス系の曲で、力を抜いて収録もできたなっていう印象です。y0c1eさんとも長い付き合いなので、勝手知ったる感じでレコーディングをしていました。「アーバンハイウェイ」がツアー始まるよ!久しぶりに会ってあの日を取り戻そうよ!って感じの曲なら、「パパルラ」はツアー中っていう感じはあるかもしれない。楽しいね〜みたいな感じです。
ーー今回のシングルは、2曲とも等身大の、ナチュラルな内田真礼さんが感じられるものになっていますね。
内田 『HIKARI』を作る前くらいまでは、誰かの手を掴んだら離したくない!って言っていたと思うんですよ。でも今は、割とこういう温度になってきたんですよね。だから、バンドメンバーだったりスタッフさんに対する今の温度が出ているというか。昔はもっと力ずくだったので(笑)。
ーー確かに。このメンバーじゃなきゃイヤだ!っていう感じでしたからね(笑)。
内田 それが良いのか悪いのか(笑)。でも、今は本当に楽に捉えられるようになりました。
ーー信頼して、自然体で気持ちを預けられるようになったのかもしれませんね。
内田 確かに!信頼関係かもしれないですね。昔って、もしかしたら今日でこのメンバーでやるのは最後かもしれないっていう強迫観念が強すぎて、ライブだって一生できないかもしれないと思っていたんです。だからこそ「今日を最高な日にしたい!今日この日にみんなが集まれないのはどうしてなんだ!」とか、そういう気持ちが強かったけれど、最近は余裕とか自信とか、色んなものが落ち着いたんでしょうね。何がそんなに不安だったんだろうって。もちろん、みんな言わなくても近くにいてくれるんだなって思えるようになりました。ポニーキャニオンさんは異動などで大事な人と距離が離れてしまうことも多かったんですけど、それも少し落ち着いたので、そこも関係しているのかな(笑)。
ーー改めて最後にお伺いできたらと思うのですが、2023年はどんな1年でしたか?
内田 2023年はあっという間でしたけど、真っ直ぐ歩こうとすればするほど難しい1年で、自分が正しいと思う道を歩こうとするんだけど、ブレたりしていて。でも、その度に正解が見つかって、また戻しての繰り返しで……そんな感じで気づいたら1年経っていたので、1年かけて改めて自分の思いをまとめられた気がします。私はこういう仕事がしたいんだなとか、こういう風に生きていきたいんだなっていう想いを、1年かけて周りと話したし、色んなことを考えたんですけど、やっとそれがまとまってきたのかなって。
ーー少し前は何でもやりたい!みたいな感じでしたが、だいぶ変わりましたね。
内田 この前、保険屋さんと会ったんですけど、未来のことを考えるじゃないですか。そのときに、「え?私、10年後もこんなに保険料を払わないといけないの?」って思ったんです(笑)。で、自分ってこういうふうに仕事をして、こういうふうになっていきたいなって未来を考えたりしたんですよ。そのときに、自分を壊すような生き方はしたくないと思って。無理するだけが人生じゃないから、ある意味今回のシングルの曲みたいなモードに近いんですけど、“力を抜いて自分らしく生きるとは?”みたいなところが見えてきたんです。2023年は、そういう部分も含めて上手くやっていきたいなぁと、改めて考える時間を持てた時間でしたね。
●リリース情報
内田真礼
「CHA∞IN」
発売中
【初回限定盤(CD+Blu-ray)】
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品番:PCCG-02319
価格:¥2,640(税込)
封入特典:フルカラーブックレット
【通常版(CD)】
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品番:PCCG-02320
価格:¥1,400(税込)
<CD>
1. CHA∞IN
作詞・作曲・編曲:戸嶋友祐
2. パパルラ
作詞・作曲・編曲:y0c1e
3. CHA∞IN -TV Size Ver.-
4. CHA∞IN -Instrumental-
5. パパルラ -Instrumental-
<Blu-ray>
CHA∞IN
-Music Video
-off shot
-Making of Music Video
※特典・仕様は予告なく変更となる場合がございます。
「UCHIDA MAAYA Live Tour 2023 Happy Research! -HIKARI- Blu-ray」
2024年3月6日発売
品番:PCXP-51044
価格:¥8,580(税込)
特製三方背ケース
特製デジパック
ライブフォトブック
<映像特典>
Documentary of UCHIDA MAAYA Live Tour 2023 Happy Research! -HIKARI-
※特典・仕様は予告なく変更となる場合がございます。
※BD本編は横浜公演の模様を収録
●ライブ情報
「LIVE IS LIKE A SUNNY DAY♫ Vol.6」
2024年4月20日(土)
【1部】開場 13:45 /開演 14:30
【2部】開場 17:15 /開演 18:00
会場:なかのZERO 大ホール
料金:¥7,700(税込)
出演者
内田真礼
MAAYA BAND
冨田明宏(MC)
チケット抽選販売
下記申込受付期間にお申し込みいただいた方に販売いたします。申込多数の場合は抽選となります。
お申し込みには、内田真礼オフィシャルファンクラブ『LIFE IS LIKE A SUNNY DAY』への入会が必要です。
申込受付期間 2023/12/24(日) 〜 2024/01/31(水) 23:59
抽選結果発表 2024/02/02(金) 19:00以降
支払手続期間 2024/02/02(金) 19:00 〜 2024/02/05(月) 23:59
枚数制限:お一人様 各公演 1枚まで
発券方法:アプリ(電子チケット)
・本受付の発券はポニーキャニオンの電子チケットアプリ「ポニキャン」のみとなります。
・お申し込みには「ポニキャン」アプリ(無料)のインストールが必要です。
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