【巨人】球団レジェンドOBから阿部新監督へ「期待するポイント」「新守護神プラン」とは

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今季は4勝8敗に終わった菅野(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 新体制となった巨人で早速新たなコーチ陣が精力的に活動している様子が伝えられている。11月1日から宮崎で始まる秋季キャンプは若手中心メンバーとなる予定で、2年連続Bクラスのチームをいかに浮上させていくか、新戦力発掘にも力を入れていく時期となりそうだ。

 また44歳の阿部慎之助新監督を盛り立てるチームスタッフの布陣には球界内からも様々な考察の声が上がっている。

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 巨人で左腕エースとして活躍したOBの高橋尚成氏は10月21日に自身のユーチューブチャンネル「高橋尚成のHISAちゃん」を更新。阿部新監督を支える巨人のコーチ人事、注目の起用などについて語った。

 まずがらりと顔ぶれが入れ替わった新コーチ陣に関しては「若返ったなって感じですね。二岡ヘッドコーチになったりとか、内海投手コーチが入ったりとか、杉内コーチが入ったりとか。バランスの取れたスタッフになったんじゃないかなと思います」と率直に印象を語った。

 阿部新監督を支えるヘッドコーチに就任した二岡智宏氏に関しては「非常に選手を細かく見ている」と観察眼に優れているとした上で、阿部新監督とうまくコンビネーションを築いていくとした。

 さらに、監督が交代となり阿部新監督が采配を振るう上で、どういったところに注意すべきかと聞かれると、高橋氏は原前監督が当初、ヘッドコーチから監督に昇格となったときのことを振り返り「原さんがヘッドコーチから監督になった時も、兄貴分的な監督だったと思うんですよ。だから、阿部新監督も前面に出ればいいんじゃないかなと思うんですね」と選手と年が近いメリットを生かしたほうがいいとした。

 「やっぱり原監督がすごすぎて、上の存在になってたと思うんですよ。選手達が原監督に対して積極的にコミュニケーションを取れなかったものが、阿部監督になったことでコミュニケーションがすごく取りやすくなると思うんですよね」と選手との目線が近いことがプラスに働くと見る。

 さらに4年ぶりのリーグ優勝を狙う来季のキーポイントには「投手陣の立て直し」を挙げた。

 今季も救援防御率がリーグワーストと泣き所だったブルペン陣の立て直しが急務とした上で「ネットの記事で菅野投手をクローザーに持っていくなんて記事も出てましたけど、僕すごくそれ、いい案だなと思いましたね」と語る場面も。

 今季開幕投手に指名されながら、コンディション不良で回避、シーズンに出遅れた菅野智之は14試合に登板し、4勝8敗、防御率3・36とチームの期待に応えることはできなかった。エースの再生に関してはすでに新任の内海投手コーチも力を入れるポイントとしている。

 かつての球威で押すピッチングスタイルからのモデルチェンジも視野に入れる中、抜群の制球力を誇る菅野に関しては、短いイニングのリリーバーとしての働きも期待できるという見方もある。

 高橋氏も「現代の野球では7・8・9回が特に重視される」とゲームプランにおいて救援陣の働きが鍵を握るとした上で、菅野に関しては「(先発から救援陣への配置)転換もできれば、面白いかなと思いました」と推奨する場面も。

 過去の巨人では先発から守護神に転向し、「成功例」もある。有名なのは原監督の第一次政権の2002年に先発から抑えに抜擢された河原純一氏、また2007年のシーズン途中に抑えへと転向した上原浩治氏などがいる。いずれも新ポジションでチームを支え、河原氏は巨人のリーグ優勝、日本一の原動力ともなった。上原氏もその後、クローザーとしての適性が認められ、メジャーで活躍の場を得た。

 いずれにせよ、阿部新監督率いる巨人が来季どんな戦いを見せるのか。どんな手腕でチームを引き上げるのか、今オフ様々な面で興味を惹きそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]