「優勝しか目指さない」に現実味? 着々と補強を進める新庄ハムが不気味さを増す理由

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チームに手ごたえを感じている新庄監督(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 中日・郡司裕也捕手、山本拓実投手と日本ハムの宇佐見真吾捕手、斎藤綱記投手の2対2のトレードが成立したことが19日、両球団から発表された。

 日本ハムにとってはこれが昨年オフから5件目のトレードとなった。今回のトレードは中日の正捕手・木下拓哉が負傷したことにより、キャリアのある宇佐美を求めたという「救済トレード」の意味合いが強いと見られるが、新庄監督は新たに獲得した大卒4年目、強打の捕手として知られる郡司、150キロ超の速球が売りの山本ともに「僕のところに来たら、目覚めさせますよ」と豪語。自信を深める理由もある。

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 これまでも阪神からトレードで獲得した江越大賀、近藤健介のFA移籍に伴いソフトバンクから人的補償で獲得した田中正義など適材適所の起用法で蘇らせたとあって、師匠の野村克也氏ばりの「新庄再生工場」が最近では脚光を浴びている。

 さらに日本ハムは19日、新外国人としてジェームス・マーベル投手(前レンジャーズ3A)の獲得も発表。メジャー通算4試合に登板し、防御率8・31。多彩な変化球を操る技巧派右腕には先発としての役割を期待しているという。

 19日の試合もDeNAが勝てば交流戦優勝が決まるという節目の試合に、主砲・万波中正が同点の延長10回一死に守護神の山崎康晃からリーグ単独トップとなる13号ソロを放ち、目前で優勝を阻んだ。

「こういう戦い方をしていけば、段々と(上位3チームとの)差が縮まっていく」とチームへの手ごたえを語った新庄監督。

「優勝しか目指さない」と公言して臨んだ2年目のシーズンで現在首位のオリックスとは7・5ゲーム差の4位につける。投打ともに上積みを図ってきたチームがリーグ戦再開後も台風の目となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]