牛を蹴る"虐待"動画がSNSで拡散、「従業員の自撮り」農場認め謝罪…島根県「警察と連携して対応」
男性が牛舎で牛を蹴る動画がSNSなどで拡散した問題で、島根県大田市の農場が6月14日、従業員によるものだとして、ホームページに謝罪文を掲載した。
動画では、男性が牛の顔を1回蹴ったのち、ロープで牛を固定し、さらに首付近を複数回蹴りつける様子が映っていた。
謝罪文では、「弊社の従業員1名が自撮り動画として撮影し、自身のSNSに投稿したことを認めました」としたものの、動機等は現時点不明という。警察の捜査や関係当局の調査をすでに受けているという。
同農場は、「当該社員に対する監督が不十分でこのような事態を引き起こしてしまったことを深くお詫び申し上げます」と謝罪したうえで、民事・刑事上の法的措置をとることなど断固とした態度を取る方針を明らかにしている。
●県「警察と連携して対応する」
島根県薬事衛生課は、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、6月11日に今回の件を知らせる匿名の電話があり、ネット上で動画を確認し、事態を把握したという。
県は12日、動画内の行為の有無や農場の状況など事実確認のための立ち入り調査を実施。今後も継続して調査するとしており、農場に対する処分等については、「調査が終わり次第、法令に基づいて対応することになる」という。
刑事罰の対象になるかどうかは「警察が捜査したのち判断することになると思う」と前置きした上で、「動物虐待となれば、動物愛護管理法に基づいて刑事罰の対象となるのでは」と話した。県の調査結果を共有するなど警察と連携して対応するという。
県畜産課によると、同種の事案防止に向けて、県内の全農場に対して動物愛護について管理徹底するよう通知したという。