11日午前の債券市場で、先物中心限月6月限は反発。前日に行われた日銀総裁の就任会見を受け、早期の政策修正思惑が後退するなか買いが優勢となった。

 日銀総裁に就いた植田和男氏は10日に開いた就任後初の記者会見で、現在の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)など大規模緩和を継続することが適切との考えを示した。市場では日銀が今月27~28日に開く金融政策決定会合での政策修正が遠のいたとの見方が広がり、債券先物は一時147円89銭まで上伸した。なお、きょうは財務省による5年債入札が実施される。

 午前11時の先物6月限の終値は前日比27銭高の147円84銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、前日比0.015%低下の0.445%で推移している。

出所:MINKABU PRESS